MMT(現代貨幣理論)がわかる超簡単入門

MMT(現代貨幣理論)の超簡単入門

MMT(現代貨幣理論)
最近よく聞きますよね。

MMT(現代貨幣理論)とはザックリ簡単に言ってしまうと、

  1. 自分の国の通貨でお金を発行する政府は無限にお金を発行することができる
  2. ただし高インフレ(需要が供給を上回り過ぎる)が制約となる
  3. 政府の赤字は、国民の黒字
  4. 税金は財源ではなく、経済の安定化と格差是正のために必要
ということになります。

三橋貴明さんのわかりやすいMMT(現代貨幣理論)解説

このことは経済評論家の三橋貴明さんも言われています。

MMTポリティクス〜現代貨幣理論と日本経済

三橋さんはMMT(現代貨幣理論)についてわかりやすく解説しています。

1.自国通貨を持つ政府は財政的な予算制約に直面することはない。
・自分の国の通貨を発行している国は財政に関して制約を受けない。
・また財政破綻しない。

2.全ての経済・政府は生産と需要について実物的あるいは環境的な限界がある。
・供給能力の制約。
・インフレ率の制約・・・インフレギャップ:名目GDP(需要)と潜在GDP(供給)
・現在の日本では20兆円の国債を発行は全く問題ないどころかGDPを押し上げる。

3.政府の赤字は、その他の経済主体の黒字。
・いわゆる「国の借金」は、実は「国民の資産」。
・国債を発行すれば、民間の銀行預金が増える(必ずそうなる)。

MMT(現代貨幣理論)が解き明かす真実をわかりやすく

以上がMMT(現代貨幣理論)の最も重要なポイントになります。

これはお金と国債の発行に関する大事なポイントでもあります。MMT(現代貨幣理論)が解き明かす真実です。

で、もう少し詳しく説明すると、次の通りとなります。整理してみましょう。

政府には通貨発行権がある

◆政府には通貨発行権がある(お金をゼロから生み出すことができる)。
◆だから政府の支出は税収に制約されない(税金が財源ではない)。
◆日本のような自国通貨建ての場合、政府は無限の財源がある。
◆財政赤字や政府債務は問題にならない。
◆しかも国債を発行すれば、民間の預金が増える。

※国債発行の仕組み

※画像引用元:財政・国債の「天動説」を撲滅せよ | 三橋貴明オフィシャルブログ

財政規律はインフレ率

◆しかしお金を作り出しすぎるとインフレ高になる。
◆だからインフレ率に留意する必要がある。
◆したがって財政規律は「プライマリーバランス黒字化」ではなく「インフレ率」。
◆政府は、高インフレにならない限り、好きなだけ財政拡大や減税ができる。

税金は経済の安定化・格差是正・所得再配分のために必要

◆ところで政府は無限にお金を発行できる(財政拡大)からといって税金は不要か?
◆No。税金は必要。
◆政府がどんどんお金を発行すれば、実体経済への貨幣供給が多すぎてインフレになる。
◆累進課税が無くなると所得格差や企業の収益格差が大きくなる。つまり格差拡大。
◆また税金は円で支払うことによって、国内の主要通貨は円になる。

◆税金は、高インフレの抑制と格差縮小といった経済の安定化のために欠かせない。
◆税の目的は財源ではない。経済の安定化が目的。
◆しがたってプライマリーバランス黒字化(税収と支出の均衡)は無意味。

税金は財源ではない

税金は、実用上も財源として使われていない。
日本政府は、国庫短期証券(財務省証券・政府短期証券)という国債の一種を発行し、これを日銀が引き受けてお金(日銀当座預金)を発行し財源としている。

ちなみに徴税した税金は、国庫短期証券の償還に使って全額を消滅させている。

政府はまず通貨発行して財源を作り、後から徴税した税金を使って、国庫短期証券を償還することをスペンディングファーストという。

政府が徴収した税金を、政府支出の財源に使っている信じていた人には、青天の霹靂となる驚愕すべき事実でしょう。

財政破綻・国の借金問題・財源不足・増税は全て間違い

結局、政府には、
◆通貨発行権がある(政府はゼロからお金を生み出すことができる)
◆税収で予算をまかなっていない(税収ゼロでも予算を支出できる)
といった力があり、実際、このように行っています。

ですのでよく言われている
・財政が破綻する!
・国の借金がある!
・財源が足りない!
・将来、増税する必要がある!
というのはまったくの誤りになります。また、これらが誤りなことはおわかりになると思います。

これらの言説は「お金」と「国債」のことがまったくわかっていません。経済財政の仕組みがわかっていれば、これらはウソであることがわかります。

また
・政府は通貨を発行できない
・税収内で予算をまかなわないといけない
・国債を発行したら税金で返さないといけない
と思っている人もいます。

しかしこれらも完璧な誤りです。財務省によるプロパガンダに洗脳させられています。

主流派経済学は間違っている

では、何故、間違ったお金のことや国債の発行の仕組み、財政の話しが広まってしまったのでしょうか。

それはそもそも従来の主流派経済学が間違っているからです。主流派経済学そのものが間違っているからです。

主流派経済学では、
・経済合理性を持たない経済人という前提。
・全員、同じ情報を持っている。
・市場で競争すると効用が高まる。
という前提があります。
で、これが経済学の基礎

また貨幣は、
・貨幣は実体経済の上にヴェールのように薄く存在している。
・貨幣を増やすとインフレになる。
・貨幣を減らすとデフレになる。

こうした条件を前提にして経済モデルや公式を作っています。

お金には現金紙幣、銀行預金、日銀当座預金、国債といった種類がありますが、主流派経済学では、これらの種類の違いをまったく踏まえていません。

しかも「経済合理人」というまったくの空想を元にして経済モデルや公式を構築しています。

主流派経済学は、非現実的な机上の空論なことがわかります。

リフレ派による異次元的金融緩和策も無意味だった

ま実際、主流派経済学の一つであるリフレ派に基づいて、安倍政権では異次元的金融緩和策を行ったものの、まったく無意味だったことも明らかになっています。

リフレ派理論に基づいてお金を増やしてもデフレ脱却はできません。国債を買い取って、お金を増やす。マネタリーベースを増やす。デフレ脱却には何ら効果も微塵もありません。

結局、日銀当座預金のお金が増えただけです。日銀当座預金は、政府、日銀、民間銀行だけしか使うことができません。

民間銀行が企業に貸付をするならまだしも、デフレにおいてはお金を借りる企業は少ない。だからリフレ政策は絵に描いた餅。

実際そうだった。
6年間、異次元的な金融緩和政策を行って、380兆円のマネタリーベースを増やした。日銀は銀行から国債を買い取った。しかしインフレタ-ゲット目標の2%にまったく達していない。

これはリフレ政策が間違っていたことを証明している。つまり貨幣の量を増やしてもデフレ脱却はできない。インフレにならない。

デフレから脱却するためには、政府が新規国債を発行して、公共事業などを民間に発注すること。こうすることで需要が増す。

また公共事業を発注することで銀行預金が増え、世間にお金が回るようになる。所得が上昇して、デフレを脱却する。そうしてインフレになる。

グローバリストはデフレを好みインフレを嫌う

しかし何故、このようなおかしな財政政策がまかり通るのでしょうか。そのことはこちらにもあります。
⇒財政破綻とは?日本が財政破綻しない理由【三橋貴明】

  • 財務省設置法があるため財務省は財政健全化をしなければならない。
  • 財政破綻論者によるプロパガンダが行われている。
  • 上級国民・グローバリストはインフレを嫌う(デフレを望む)※新規国債の発行はインフレになる
  • 上級国民・グローバリストは政治力がある。政府に影響を及ぼす。
  • センメルヴェイス反射や共同体認識がある。
  • 政治家は財務省が怖がっている※・財務省は下部組織に国税庁を持っている。

日本がデフレを脱却し、インフレになるのを嫌う人達がいるというのも大きな問題です。
それが富裕層です。
上級国民。
グローバリスト。

何故、インフレを嫌うのか。
それは資産価値が下がるから。
現金の価値が下がるから。

あるいはデフレになると中小企業が耐えられなくなって倒産する。そうすると大企業がますます優位性を高めることができるから。

グローバリズムにとってデフレは富裕層にプラスに作用する。だから彼らはデフレのほうが都合がよい。

こうした理由もあるようです。

MMTへの誤解・批判~よくあるQ&A

MMTはお金の事実を説明しただけになります。けれども間違った理解に基づく批判が時々散見されます。すべて誤解や早計なのですが、ここで「よくあるQ&A」をご紹介します。

Q:国の財源はどうするんだ?
⇒国債を発行すれればよい。それだけ。

Q:国の借金問題があるじゃないか?日本は財政破綻するぞ!
⇒円建てで国債発行することは通貨発行と同じこと。実際、国債を発行すると市中銀行の銀行預金(通貨)が増える。国債の累積債務はいわば通貨発行残高。

Q:国債を発行するとやがてハイパーインフレになる!
⇒ハイパーインフレとはインフレ率が毎月50%を超えること。インフレターゲットを3%とかに最初から設定しておけばハイパーインフレになることはない(なるはずがない)。
ハイパーインフレになるくらいの放漫財政する愚かな政治家が出てくることは、現実的にいえばあり得ない。

Q:国債発行すると国債金利が上昇するぞ!利払いができなくなるぞ!財政破綻するぞ!
⇒日銀が国債の買い取り(買いオペ)をすれば大丈夫。
実際、安倍政権では6年間、国債の買い取り約380兆円を行っている。
しかし国債金利は上昇すらしていない。

Q:国債を発行すると円の信用が落ちて円が暴落する(円安になる)!
⇒1970年と比べて152倍の国債発行残高があるが円は暴落していない。そもそも供給能力がある日本では起き得ない。またインフレ率を踏また通貨発行政策をすれば大丈夫。

Q:ギリシャは財政破綻したじゃないか!
⇒ギリシャは共通通貨ユーロ加盟国。通貨主権がない(共通ユーロ建て)だから財政破綻した。

Q:アルゼンチンは財政破綻したじゃないか!
⇒アルゼンチンは「ドル建て国債」。だから財務不履行に陥った。

Q:ロシアは自国通貨建て国債をデフォルトしたぞ!
⇒1998年当時のロシアはドル固定為替相場制だった。ルーブル建て国債は、事実上のドル建て国債。だから財政破綻した。

Q:ベネズエラは自国通貨建てだが財政破綻したぞ!
⇒自国通貨建てであっても供給能力が弱い国は財政破綻することがある。しかし日本やアメリカは供給能力がある。日本やアメリカは財政破綻しない。

Q:国債の消化はどうするんだ?
⇒国債は民間の銀行預金で消化されない。その逆で国債発行すれば民間の銀行預金が生まれる。つまり国民が豊かになる。国債の消化という考えそのものがズレている。

Q:中央銀行は独立性を守る必要がある!
⇒中央銀行は日本政府の子会社のようなもの。日銀の筆頭株主が日本政府(55%取得)。元より中央銀行は独立した存在ではない。

Q:国債を発行すると日銀が債務超過して財政破綻するぞ!
⇒日銀の債務は日銀当座預金。これは数字。現金紙幣も数字を印刷した借用証書。債務超過しても破綻しない。
実際、安倍政権では6年間、国債の買い取り約380兆円を行っている。しかし財政破綻していない。

Q:政府は国民の預金からお金を借りて国債を発行しているぞ
⇒いいえ違います。事実は真逆です。政府が国債を発行するのは、政治家の意志でできます。ゼロから発行できます。しかも国民の預金からお金を借りていません。というか国債を発行すると国民の預金が増えます。

Q:今は国民の預金が多くあるが、高齢化になってからは、国民が預金を取り崩すと国債を発行できなくなる(財政破綻する)!
⇒これも今の質問と同じで、全くの誤りです。国債を発行する際に、国民の預金を借りてはいません。事実は真逆です。国債を発行することで、国民の預金が増えます。

Q:国の借金は税金で返すしかないのでは?
⇒これも全くの誤りです。国の借金というのは、国債の債務残高です。で、国債の債残高の反対側には、国民の資産があります。
政府国債の債務残高は、国民の資産を示しています。しかも税金は先述の通りで、経済の安定化と格差是正のためのものです。
税金は、国の財源にすらなっていません。政府の国債債務残高を返済する必要もありませんし、まして税金で返済する必要はありません。もちろん増税もまったく不要です。

Q:日銀がお金を多く発行すればデフレ脱却できる(異次元的な金融緩和)!
⇒これも先述の通りです。安倍内閣では6年間行いました。しかしデフレ脱却はまったくできていません。インフレターゲットの目標2%にすらかすりもしていません。

Q:国の財源が国債というなら税金なんか不要だろ?
⇒税金は、格差縮小、所得再配分、景気の安定化のために必要。税金が不要というのは極論。

Q:銀行からお金を借りるとき、銀行はお金を集めて貸しているのでは?
⇒銀行も国と同じです。ゼロからお金を発行できます。銀行が生み出すお金が「銀行預金」です。くわしいことはこちらをご覧になってください。⇒お金は借金から作られる

想定できるQ&Aを挙げてみました。

MMTがわかるYouTube動画

あとわかりやすいMMT動画もあります。YouTubeになりますね。3本紹介します。

財政破綻ビジネスとは? 新聞・TVが言わない日本の本当の闇【三橋TV名作選】

国債発行で、国民の預金が増える理由【三橋貴明のMMT「超」入門】

なぜ、休業補償をしても国は潰れないのか?【Q&AでわかるMMT入門(現代貨幣理論)】三橋貴明

まとめ

以上がMMT(現代貨幣理論)の超簡単な説明ですね。最初にも書きましたが、MMT(現代貨幣理論)とはザックリ簡単に言ってしまうと、

  1. 自分の国の通貨でお金を発行する政府は無限にお金を発行することができる
  2. ただし高インフレ(需要が供給を上回り過ぎる)が制約となる
  3. 政府の赤字は、国民の黒字
  4. 税金は財源ではなく経済の安定化と格差是正のために必要
ということになります。

また間違った経済財政も広まっていますが、

  • 財政破綻・国の借金問題・財源不足・増税は全て間違い
  • 主流派経済学はそもそも間違っている
  • グローバリストはデフレを好みインフレを嫌う
といったこともあるからです。

MMT(現代貨幣理論)はシンプルです。中学生でもわかる経済と財政の事実です。誰でもわかりますし、否定しようがありません。

けれどもこれがまかり通らないのは、間違った経済財政政策にしがみついている人達がいるものの、その間違いを認めたくないからです。

畢竟「エゴ」です。
体裁、メンツ、利権、欲得。
人間の持つ愚かな煩悩が、間違った経済財政政策が大手を振っているのは何とも悲しくもあり、醜いエゴそのものであります。

しかし国民の豊かさと平和のためにMMT(現代貨幣理論)は欠かすことができません。

あともっとMMTのことを知りたい方は、こちらで紹介している書籍をおすすめいたします。
⇒MMT(現代貨幣理論)を学ぶおすすめの本

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