コロナ禍で原油価格が下落している理由~需要減少でも増産しているのが原因

原油価格が下落している理由

2020年になってから、18年ぶりに原油価格が下落しています。
暴落ですね。

中でも「WTI原油先物」という指標では暴落しています。
4月20日は、WTI原油先物はマイナス価格にもなっています。

原油価格が下落した理由は、新型コロナウイルスが原因です。
コロナ禍が広がっているにも関わらず、
世界第2位と第3位の産油国である
ロシアとサウジアラビアが増産体制に入ったため、
原油価格が下落してしまったといわれています。

そもそも各国ではロックダウンをしています。
そのため経済活動が止まり、原油の需要が減っています。

つまり原油の需要が減少しているにもかかわらず、
増産してしまったことが、価格暴落の原因です。

原油生産量を減産~コロナ禍による世界経済の低迷を予測

そもそも2020年3月6日。
石油輸出機構と石油を採掘している各国による組織「OPECプラス」は、
コロナによる世界経済の低迷を予測して、原油生産量を減産することを宣言。
で、OPECプラス以外の諸国にも協調減産することを要請しました。

ところがOPECプラスに加盟しているロシアが突如、反対。
ロシアは減産しない。
むしろ増産すると宣言。
ロシアは世界第2位の産油国。

これを受けてOPEC主要国であり
世界第3位の産油国サウジアラビアは、
ケンカを売られたとしてか、サウジアラビアまで増産宣言。

WTI先物価格が大暴落

ロシアとサウジアラビアの反乱により、
OPECプラス内で原油生産量の調整がつかなくなり、
原油価格が暴落する危険を察知した投資家達は早速反応。

すかさずアメリカの原油先物取引である「WTI先物」が大暴落。
1バレル60ドルが、30ドルに下落。

このようにロシアとサウジアラビアの反乱で原油安になっています。
原油安は2002年以来の出来事です。

原油先物には種類がある

ちなみに原油先物には種類があります。
たとえば
・北海ブレント先物・・・イギリスの北海にあるブレント油田が主な原油。
・プラッツドバイ原油先物・・・ドバイ原油を指標とする中東産原油。
・WTI原油先物・・・アメリカのテキサス州を中心に産出される原油。

このように種類があります。
で、コロナ禍の今は全体的に下落気味です。

しかしWTI原油以外はマイナスになっていません。
原油価格が安定するまで、原油の下落は続くと予想されています。

コロナ禍の影響で原油価格はなぜ下がる?

ちなみに新型コロナウイルスの影響で、
原油価格は何故下がるのでしょうか。

それは新型コロナウイルスの感染拡大により
ロックダウンする国が多くなり、原油の需要が減るからです。
要するに「原油余り」が起きるからです。

しかもこうした情勢の中、ロシアとサウジアラビアが増産すると言ったため、
価格下落に拍車がかかって「暴落」です。

原油の需要が減少していく情勢にも関わらず、
反対に原油の供給過多となれば、原油価格は暴落します。
当たり前といえば当たり前ですね。

原油に関する基礎知識

ところで、ここで原油に関する基礎知識を整理してみましょう。

原油と石油との違い

原油とは石油の原材料。
原油を精製して、いろんな石油製品を作っていきます。
ガソリンも石油製品です。

原油生産量が多い国

原油生産量の多い国は、
1位/アメリカ・・・1305万バレル
2位/サウジアラビア・・・1195万バレル
3位/ロシア・・・1125万バレル
4位/イラン・・・198万バレル

バレルとは何か

バレルとは原油の単位。
「樽」を意味する。

1バレルとは1樽
約159リットル

バレル(樽)が、何故、原油の単位になるかといえば、
樽で原油を運んでいたからといいます。

石油輸出機構(OPEC)とOPECプラス

原油価格は石油輸出機構(OPEC)で決めている。
また石油輸出国機構(OPEC)と、ロシアなどの非加盟主要産油10ケ国が
加わった「OPECプラス」という組織もある。

原油価格は産油国で協調して価格を決めている。
協調価格。
これが基本。

WTI先物価格

WTIとはウエスト・テキサス・インターミディエートの略。
アメリカの西テキサス地方で産出される原油のこと。
WTIはニューヨークマーカンタイル取引所(NYMEX)で取引している。

原油価格はどうなるか?

この先、原油価格はどうなるのでしょうか。
それはわかりません。
ロシアとサウジアラビアがカギを握っていることは確かです。

そのロシアは
「原油価格が下落しても10年は耐えられる」
「1バレル40ドルでも大丈夫」
と言っています。

サウジアラビアは
「ロシアに対抗して増産すると言ったが・・・」
「しかし1バレル80ドルを切ると、財政的に厳しいので何とかしたい」

アメリカは、
「1バレル30ドルが3ケ月~半年続くとアメリカのシェール企業が倒産する」
「原油価格が40~50ドルなら耐えられる」
「今の原油価格下落は止めて欲しい」

ということのようです。
しかしながら、アメリカのシェール企業は破綻しています。
ホワイティング・ペトリアムは破綻。

原油価格が下がるとガソリン価格は安くなるが・・・

原油価格が下落すると、ガソリン価格は安くなります。
庶民にはありがたい話しです。

けれどもガソリン価格はゆっくり下がります。
なぜなら原油は精製する必要があるからですね。
ガソリンも原油を精製して作ります。

しかも石油の備蓄もかなりあります。
ガソリン価格が暴落することは、早々には起きないでしょう。
またガソリンがゼロ円になることはありません。

アメリカのシェール企業が破綻

原油価格が下がると、アメリカのシェール企業が倒産するようになります。
アメリカではシェール会社があります。
原油下落によって経営が大変になっています。
先述の通りで、ホワイティング・ペトリアムは破綻しています。

この理由は、そもそもシェール油は採掘コストが高い代物です。
アメリカはシェール革命が起きて、石油が取れるようになっています。
けれども採掘コストが高い。

そもそもシェール層は地下200mにあります。
岩盤の中にある石油を採掘します。
しかも原油が沸いてこないところでも行います。

なので採掘コストがものすごくかかります。
採掘コストが高い。

アメリカでは原油価格が40~50ドルなら大丈夫といいます。
けれどもシェール会社は、原油価格が20ドルになると
採掘しても儲からなくなります。
赤字になる。
で、倒産。
アメリカのシェール企業は潰れていきます。

原油価格が暴落すると石油メーカーそのものが厳しくなります。
企業が倒産すると、連鎖倒産も起きますので、
会社が倒産すると、巡り巡って庶民の生活を脅かすことになります。

原油産出国の売上低下は株価に影響

またOPECなどの原油産出国の売上が低下するようになります。
ところで中東は、オイルマネーで株を購入しています。

しかし原油価格が下落すると、今まで通りに株の購入ができなくなります。
中東では株の売却も始まります。

そうすると株式市場は一層荒れます。
株価の下落を引き起こすことも出てきます。
株式市場への悪影響が出てきます。

原油といっても、ドバイの原油もあります。
中東もあります。
いろんな流通もあります。
実際の石油の価格はまだ下落してはいません。

ただ世界中で石油を使っていません。
経済活動が止まっていますので、
この先、原油価格の暴落も起きるかもしれません。

そうした観点からも、原油価格は適正が価格が望ましいでしょうね。

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