神田昌典「成功者の告白」は必読の書

神田昌典「成功者の告白」はユング心理学に基づく警告本

神田昌典「成功者の告白」。

この本は、日本にダイレクトレスポンスドマーケティングの手法を広めた神田昌宏さんの実話に基づく「警告本」です。

神田さんをご存じの方も多いでしょうが、中小企業向けの著名なコンサルタントです。
とても素晴らしい著書や教材も出しています。

その神田さんの中では異色の本がこれ。
しかし必読。

この書には、起業に限らず、仕事に励み、仕事にハマり過ぎると家族がどうなるのかといった話しが描かれています。
しかも「実話」。

神田昌典さんが家庭崩壊一歩手前まで進んだ実話を元にしています。
だから「告白」なんですね。

起業で成功した人が陥る思わぬワナ

「成功者の告白」は非常に示唆に富みます。

起業してビジネスに成功した人が陥りやすい落とし穴について、小説の形式を取りながら詳しく書いてあります。

いや小説の形式だからこそ、わかりやすく伝えることができるのでしょうね。

けれども、この「落とし穴」「ワナ」は、起業で成功した人だけに現れるものではありません。
どの家庭にも起きる危険を示唆しています。

この書は、家族の中に起きる悲劇の原因と、その対処方法のヒントが書いてあります。

また家族が平穏でいられる「バランスのある仕事への向き合い方」もわかります。

成功している起業家の家族に問題が多い理由

何故、成功している会社経営者の家族に不幸が多いのか。家族が不仲なのか。冷えきってしまっているのか。病人や問題が出てくるのか。

夫や妻が、社会的に成功すればするほど、反比例するかのように家族の中に問題が出てくる。

社会的に成功している方の子どもが、大変な非行に走ったり、妻が不倫するとか、首をかしげる現象を時々見聞します。

こういった話しは「そういうのがあるよね」と昔から迷信的にも言われてきています。

しかしその原因を、実体験を踏まえながら、ユング心理学の視点から解明しています。

原因と対策・克服方法が、神田さんの体験とともに描かれています。

人間関係のバランスが崩れると弱い人に問題が現れる法則

人はバランス関係で成り立っています。
家族は、その原初的な構成団体です。

家族の中で、エネルギーバランスが崩れると、家族で弱い部分に問題が出てくるようになります。

夫が忙しくなって、心が平穏になるコミュニケーションが不足し、夫婦間、家族間に距離が出てくるのが、その初期症状です。

バランス関係で成り立っている人間関係のバランスが崩れると弱い人に問題が現れる法則といってよいでしょう。

最初は小さな違和感です。
だから見過ごしやすい。

しかしこれが発展していくと、厄介医な問題に成長していきます。
夫婦間に亀裂が生じるのもこのケースがあります。

離婚相談でもよくあるケースになってきます。
子どもが非行に走ったり、問題を起こしたり、病気になるのも、実はこういったことがあったりします。

厄介なのは、自分でも気づかないうちに、こういった現象が起きることがあるということです。

エネルギー(気)のバランスが崩れると問題が起きる

こうした現象は「気」の観点からいえば理解できることになるでしょう。
けれども、通常は漠然としか分からないことも多いものです。
家族は一つのエネルギー体です。

仕事に熱心になりすぎるお父さんのエネルギーが突出し過ぎたり、お父さんが家族に注ぐエネルギーが足りなくなると、家族の中にシャドーが生じていきます。

エネルギーの過不足状態を引き起こします。
そしてそれが次第に問題として浮き上がってきます。

仕事に忙しくても、家の中では普通にしていられるお父さんがいいのですね。
そしてこれが「家に仕事を持ち込まない」とい真意だったりします。

男は、家庭に仕事の「気」を一切持ち込まない。
もし持ち込むなら、せがれの前で語るのがいいでしょう。

仕事に一生懸命になることは良いことですが、この考え方に少しの疑問と修正を、神田さんのこの「成功者の告白」は投げかけることにもなるでしょう。

神田さんの表現は、私の表現とは違っていますが、本質的には同じだと思います。

ちょっと前に話題になった「鏡の法則」とも関連しているかもしれません。

成功者の告白は万人必読の書

世に起業本は多いものです。
私もたくさん読みました。
大変勉強になります。

起業や自由業のスタイルは百人百様ですね。
また勤め人であっても、仕事をしている世のお父さん、男性は、いや妻や女性もこの書は読んでおいたほうがいいでしょう。

いや読まないと大変な失敗というか危機に直面する恐れもあります。

仕事熱心なお父さんほど、この書に書かれてある危険に直面する可能性が高まります。

神田さんの「成功者の告白」は、起業したい人や、そうでない人も、全ての人が予防医学的な見地からも読んでおいたほうがいい一冊です。

参考になることがかなりあります。

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