戦争におけるマスコミの情報操作の事例~ボスニア紛争「戦争プロパガンダ」

戦争ではマスコミの情報操作が起きる

ロシアによるウクライナ侵攻が続いています。で、マスコミでは、

・ロシア悪、プーチン悪魔
・ウクライナ可哀想、ゼレンスキー英雄

といった善悪二元論のかたちで、相変わらず報道されています。

けれども、戦争におけるマスコミの報道には注意が必要です。

しかも、善悪二元論のパターンを取って報道するケースには、意外や意外、広告代理店による「戦争プロパガンダ」が仕掛けられていることがあります。過去にも事例がいくつもあるからです。

が、こういう話しになると、「陰謀論じゃん(わらい)」となりやすいのですが、いえいえ、実際に起きているんですね。
戦争におけるメディア報道にはフェイクが多い

で、このことを解き明かした本もあります。それが、高木徹著「戦争広告代理店」です。

ボスニア紛争で起きた「戦争プロパガンダ」

この「戦争広告代理店」。こちらの本は2002年刊行しています。著者はNHKのディレクターの高木徹氏。この書は、当時、ノンフィクション賞とか大宅賞とか、各種の賞を総なめしたドキュメンタリー本です。

で、何が書いてあるかといえば、今から30年前に起きた「ボスニア紛争」における「戦争プロパガンダ」です。

「ボスニア紛争」は、1992年~1995年にかけて起きた「旧ユーゴスラビア」で起きた民族紛争です。

親米派の「ボスニア(クロアチア人)」と、反米派の「セルビア(セルビア人)」による紛争。

で、「ボスニア紛争」では、アメリカの大手広告代理店を使って
・ボスニア善
・セルビア悪

というわかりやすい国際世論を作り上げ、最終的には、NATO軍を発動してセルビアを打ち負かしたという驚くべき実話があって、このことが、関係者の実名をあげて詳細に述べられています。

もう「ぐうの音」も出ない「本当の話し」なんですね。なので、各種の賞も受賞したというわけです。

で、国際社会を舞台にして「戦争プロパガンダ」が行われていたことを解明した金字塔でもあるわけなんですね。ジャーナリストの鏡です。

ボスニア紛争が起きたのは民主党クリントン政権時代

ちなみに、ボスニア紛争が起きたときのアメリカの民主党クリントン政権時代です。

はい、予定調和的なんですが、民主党政権期には必ずといっていいほど戦争や紛争が起きます。

そもそも民主党の母体は、共産主義のトロツキーを源流とする「ネオコン」ですからね。ちなみに、これ陰謀論ではありませんので^^;れっきとした史実です。

なので、ボスニア紛争の背景でもそうなんですが、いつもの如く、アメリカのネオコンが関わっていたわけですね。つまり軍産複合体が、ここで一儲けをしたという塩梅です。

広告代理店が国際世論を作った

で、「ボスニア紛争」でも、最初に書いた通りで、「ボスニア善、可哀想」「セルビア悪、懲らしめろ」の一色になった(する必要があった)わけですね。

軍産複合体が大儲け、もといNATO軍がセルビアを総攻撃するためには、どうしても国際世論が必要だからです。そうでありませんと、反発を喰らいます。

で、この構図を作ったのが、アメリカの大手広告代理店ルーダー・フィン社というわけです。で、こうした世論操作、情報操作によって、世界中が「セルビアは悪」という評価判断に。

この国際世論を背景に、当時のセルビアミロシェビッチ大統領「独裁者」とも報道されて、「戦争裁判」にかけられます。

反米の指導者は何故か独裁者&死刑に

セルビアのミロシェビッチ大統領は「独裁者」と報道されて、「戦争裁判」にかけられます。

しかし、この光景は、いつかどこかで見た光景です。

  • イラク/フセイン・・・独裁者。死刑。
  • リビア/カダフィー・・・独裁者。殺害。
  • セルビア/ミロシェビッチ大統領・・・独裁者。戦争裁判(裁判の途中で死亡)
  • 日本/東条英機・・・戦争強行(独裁者的)。死刑。

ご覧の通り。

ちなみに「戦争裁判」といえば、日本における「東京裁判」。首相も務めた東条英機は、東京裁判で死刑。

しかし東京裁判も「おかしかった」と言われています。そもそも東京裁判で判事を務めたインドの「パール判事」ですら「東京裁判はおかしい」と言っていましたからね。

で、イラク、リビアでも、同じ「パターン」が展開します。何故か「善悪二元論」になって、アメリカ側が「正義」、反アメリカ側が「悪」という構図になり、固定化もされます。

マスコミが一色になる報道には注意

「ボスニア紛争」では、アメリカの広告代理店「ルーダー・フィン社」が、主要メディアを使って「戦争プロパガンダ」を仕掛け、国際世論を作り上げたということが解明されています。

今起きているロシアとウクライナもその可能性があるかもしれませんね。マスコミの報道の仕方が、過去の事例にあまりにも似ているからです。

一つ一つ、丁寧に追っていくと、いろいろと見えてくると思います。

が、この手のことをあんまり書くと、変な人に思われそうなんですけどね^^;

でも、今は情報を吟味することが大事ですね。

コロナのワクチンが典型的になりますが、情報の取捨選択次第では、命取りになることも起きる時代になってきているなあと思います。

生きるためには、昔は体力が重要でした。ひるがえって今は、「情報の取捨選択能力」が欠かせません。「情報リテラシー」が低いと、命を失う時代になったと思います。

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