コロナ恐慌は世界大恐慌を上回るか【三橋貴明】

コロナ恐慌はどうなるのか?~世界大恐慌を上回るか

新型コロナウイルスの感染拡大により、今や経済的な打撃が大きくなっています。

ゴールドマン・サックスが2020年4月7日に発表した、日本の2020年4~6月期のGDPはマイナス25%という予想を立てています。
「コロナ恐慌(武漢大恐慌)」は現実味も帯びてきています。⇒GDPマイナス25%…「武漢大恐慌」で日本は沈没する 米共和党インテリジェンスが警鐘

というのも世界32ケ国でロックダウンも行われ、35億人が行動自粛となったともいわれています。⇒新型コロナでロックダウンした国一覧

世界各国で経済活動が停止し、物資の支給にも影響が出てきます。サプライチェーン(物流)も止まったところもあります。また株価も下落していて、この先もさらに下がることも考えられます。

現に売上は航空・デパートなどでは軒並みダウンです。

・JAL・・・-90%
・ANA・・・-90%
・高島屋・・・-75%
・三越・・・-90%
・伊勢丹・・・-90%
・大丸免税店・・・-99%(インバウンドの関係)
・松坂屋免税店・・・-99%(インバウンドの関係)
・いきなりステーキ・・・3月は51%の売上ダウン。
・ハナツアー・・・売上が12億円から2300万円。売上98%減少。
・JR・・・4月前半の新幹線の利用者は85%減少。
・リクルート・・・4500億円の融資を要請。広告が激減(広告も出せない)。

自動車の売り上げも半分くらいに下がっています

・三菱自動車・・・-65%(新車の販売)
・日産・・・-44%(新車の販売)
・スズキ・・・-47%(新車の販売)
・アメリカ・トヨタ・・・-54%
・アメリカ・ホンダ・・・-54%
※アメリカではローンを3ケ月猶予。金利ゼロでの販売。
それでかろうじて売上は半分。

またリストラも予定されています。

・三菱自動車・・・6500人リストラ
・UFJ・・・8000人リストラ
・ANA・・・5000人リストラ
・アメリカでは3000万人の失業

こうした状況ですのでコロナ恐慌は1929年の世界大恐慌を上回るという見方が大方の予想です。

では、世界大恐慌時は、一体、どうだったのでしょうか。

世界恐慌はどうだったのか?

世界大恐慌は、今から約90年前の1929年
ウォール街大暴落をきっかけに
全世界に広がりました。
社会的に大パニックです。

アメリカのGDPは40%下落。
つまりアメリカ国民の所得が40%ダウン。
年収300万円の人が180万円になる計算。
手取り月30万円の人が18万円になる計算。

株価もダウン。
90%ダウン。
株価の下落もすさまじかった。

失業率も増加。
アメリカでは25%が失業。

自殺者も増加。
犯罪も増加。

失業率と自殺率・犯罪率とは相関関係があります。
大恐慌は、悲惨だったわけです。

リーマンショックはどうだったのか?

最近の経済ショックとして有名なのは
「リーマンショック」
リーマンショックも影響の大きかった。
しかしリーマンショックは恐慌ではない。
金融危機。

が、金融危機であっても、
リーマンショックの影響は大きかった。
製造業は大ダメージ。

失業者も増大。
失業率は5%。
しかし失業者はサービス業に転職することで
事なきを得ています。

が、リーマンショックによって人々はパニックに。
リストラも横行。
就職氷河期。
売上ダウン。

コロナ恐慌はどうなるか?

では今回のコロナ恐慌はどうなるのでしょうか?
既に起きていることを踏まえると

・消費の冷え込み
・企業倒産増加
・外出の自粛により経済活動の停滞
・各産業にダメージ
・航空業界は政府支援が必要
・失業率増加・・・30%
・欧州経済危機・・・中でもイタリアが危ない

といった状態です。
現在の状況から察しても、1929年の世界大恐慌を上回りそうです。じわじわと来ている印象です。

三橋貴明氏によるコロナ恐慌の予測

【総集編】三橋貴明「政府よ本気で言ってるのか?国民が死ぬぞ!」

経済評論家の三橋貴明さんは、2020年4月8日時点において、コロナ恐慌を次のように予測しています。

新型コロナウイルスは世界恐慌を招く

新型コロナウイルスによる経済的な打撃は大きい。
サービス業が打撃。
売上は8割減ったところもある。

世界各国ではロックダウン。
イタリアなどでは外国では外出禁止。

コロナは恐慌を招く。
確実に経済が悪化してきている。
失業者が激増。

アメリカも大規模経済対策を打たざるを得ない。
大規模な経済対策は、南米、オーストラリア、アフリカといったように世界中に広まる。

今回はサービス業から打撃を受けている。
製造業も輸出が減っている。
設備投資も激減。
サプライチーェンが断ち切られている。
モノが入ってこない。
中国は世界の工場となっていたので、
物資が途絶えている。
金融も株価が暴落。

コロナの影響は全産業に及んでいる。
これはまさに「恐慌」。

リーマンショックのときは、製造業ダメになった。
しかしサービス業が失業者を吸収した。

ちなみに世界大恐慌では、
アメリカのGDPは4割消えた。
みんなが稼ぐ所得が4割減った。
リーマンのときは、これほどではなかった。

消費税ゼロ・国民への現金給付・企業の粗利補償は欠かせない

コロナの影響は甚大。
だから消費税ゼロという長期の政策を行う必要がある。短期の寄付金(補償)もやるべき。

自民党の安藤裕議員が有志と共に提言を出している。⇒コロナ経済対策に対して自民党安藤裕衆議院議員らが批判

1.粗利補償
2.現金給付
3.消費税ゼロ

この3つは欠かせない。

財務省の力が強いため内閣官房も国会議員も恐れている

しかし財務省の力が強い。
財務省は、各党の執行部を掌握している。
国会議員の中心部は、財務省の言いなり。
財務省は財政規律・緊縮財政を死守する。
国民の利益のことを考えていない。

ちなみに官僚の人事権は内閣官房が持っている。組織の構造上は、内閣官房は財務省を押さえることができる。

しかし財務省の力のほうが圧倒的に強いため、内閣官房は抑えきることができない。

コロナ感染よりも経済的理由で亡くなる人が多くなる

このままでは、コロナウイルスの感染で亡くなるよりも、経済的な理由で亡くなる人のほうが、数倍、数十倍、数千倍多くなる。

大規模イベント中止。
全国一律に小中高を休校。

国民と企業の活動を自粛しているが、経済政策も一緒にして、パッケージしないとならない。補償があってこそ、安心して自粛することもできる。

当たり前のこと。
しかしこれができていない。

安倍首相は、全体のことを全く考えないで、とにかく「コロナで一人でも死んじゃったら自分の責任が云々」という非常に狭い視点で、目先の政策を行ってしまった可能性。

このままでは、財務省の財政規律・緊縮財政の縛りのため、国民は苦しめられる。

せいぜい
・ショボイ定額給付金
・ポイント還元の延長
くらいで終わってしまうのではないか。

消費税をゼロは欠かせない

消費税の廃止が必要。
でないと恐慌に突っ込む。

東京五輪で7兆円が飛ぶ。
恐慌で20兆円30兆円が飛ぶ。

恐慌が怖いのは、どこまでも落ちてゆくこと。
いったん落ち始めたら、とことん落ちてゆく。
このままではGDP10%~15%減っていくのが濃厚。

この最中に総選挙の可能性もある。
しかし消費税ゼロを掲げる政治家が多くなるはず。
野党も与党も消費税ゼロを掲げる。

消費税ゼロにしなければ、
国内の自殺者は5万人を超えるかもしれない。

ユーロ圏では独裁政治と強権政治が台頭する恐れがある

ヨーロッパでは日本以上に酷くなってきている。
ヨーロッパは、欧州連合で緊縮財政を敷いている。
ユーロなので、各国には通貨発行権がない。

このままでは、感染者が多くなり、
自殺者も多くなる。
経済の落ち込みは日本以上になる。

懸念するのは、独裁政権が出てくること。
国民の不安をくみ取り、国民の不満を黙らせる。

過去のナチスの台頭が、まさに同じ状況。
当時も世界恐慌が起きて、
ドイツでは40%近い失業率と経済的落ち込み。
この中でナチスが出てきた。

今回はもっと強烈なのが来るかもしれない。
ナチス以上の、巧妙な独裁。
強権政治が台頭する恐れがある。

まず国民が正しい貨幣観を持つこと

今の政府の政策が「おかしい」「異常」なことは誰でもわかる。だから緊縮財政とプライマリーバランスへの転換は起きる。

しかしここに至るまで、どれくらい悲惨になるのかわからない。何人死ぬのか。

だから国民が、財政破綻論が間違っていることを認識する必要がある。そうして正しい貨幣観や財政を語る人を、国会議員として当選させないとダメ。
そうしなければ大変なことになる。

正しい貨幣観を持った政治家は、今のところ
・自民党安藤裕さんらの議員連盟「日本の未来を考える勉強会」
・れいわ新撰組の山本太郎さん
・国民民主党の玉木雄一郎さん
くらいしかいないでしょう。

あと正しい貨幣観は、MMT(現代貨幣理論)でわかります。

MMTポリティクス〜現代貨幣理論と日本経済

MMT(現代貨幣理論)の入門書としては、
こちらがわかりやすくなっています。

今は大事な時です。
国民の一人一人が、正しい貨幣観を持って、正しい財政政策とは何かを理解する必要があります。

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