異境備忘録(宮地水位)~秋山眞人さんもおすすめの古書

異境備忘録の著者・宮地水位とは

宮地水位。
異境備忘録の著者ですね。
高知県の潮江天満宮の神官だった霊能者です。幽冥界に出入りした記録を「異境備忘録」として残されています。

ただ「異境備忘録」は、宮地水位が夢うつつの状態で記したともあって、半ば記憶が曖昧なところもあるようです。後述しますが、当時の集合的無意識をキャッチした形跡もあります。

そんな「あの世」のレポート異境備忘録を著した宮地水位ですが、嘉永五(1852)年に生まれています。幕末の生まれですね。

父である神官・宮地常磐の跡を継いでいます。宮地水位は、少名彦那神の使いである朝鮮の神仙・川丹仙人師に就いて幽冥界を探訪します。

その幽冥界を訪問したときの記録が「異境備忘録」ですね。

幕末には、幽冥界へ探訪した仙童寅吉「仙境異聞」島田幸安「幽界物語(神界物語)」といった幽冥界情報が世に出ますが、宮地水位「異境備忘録」も、そういった書の一つになります。

宮地常磐(宮地水位の父)

ちなみに宮地水位の父は宮地常磐という神官でした。

常磐は、若い頃は武術が得意で先生と仰がれていた方だったようです。37才の年に、武術を捨て、神明奉仕の生活に入ったといいます。

その神明修行は厳しく、午前0時から午前10時まで、天を礼拝し、祝詞を奏上する祈るという生活。

これを10年間続けたといいます。10年後、大山祇命(おおやまつみのみこと)と拝謁するようになったといいます。

そうして霊界に出入りすることができるようになったといいます。また高知県の手箱山を開山し、大山祇命を祀っています。

秋山眞人さんも紹介している異境備忘録

ところで時々見ている秋山眞人さんのYouTube動画でも、異境備忘録を紹介されています。

おすすめしたい激レア古書⑦『異境備忘録』【秋山眞人】

「異境備忘録」ですね。おお。それにしてもタイムリーです。

私も宮地水位は、島田幸安、仙道寅吉と並んで紹介していたからです。

宮地水位の「異境備忘録」。秋山さんもお読みになっていたんですね。おお、奇遇です。

異境備忘録は怖い話しも少なくない

ところで異境備忘録。怖い話しもあります。

以前、書いた記事ですけれども再掲いたします。ちぃっと怖いのですが。

あの世の世界

江戸幕末の「あの世」情報には、天狗界、仏魔というのがあると伝えています。

で、その天狗界・仏魔とは一体、どういった世界なのか。

たとえば、高知県の神主だった宮地水位の「異境備忘録」には、次のようにあります。ちょっと怖いですけどね^^;

天狗界

◎天狗界
この界には入らぬことが肝要。
苦しい苦行が課せられる。
これに耐えると験力が付く。
現象界における災害は天狗の仕業。

天狗界は、神武天皇即位2年(西暦紀元前658年)に作られた世界。

呪術を得て翼を生やした筑紫国(今の福岡県)出身の三人が、天之日鷲命(あめのひわしのみこと)の命令を受けて、初めて天狗界を開いた。この3名の名前は霊界の掟によって秘密にされている。

◎天狗の種類
・鷲や鳶といった動物がなった天狗
・人間が天狗界に入ってなった天狗(これを「山人」という)

◎高名な天狗
崇徳天皇、後醍醐天皇、護良親王、源為朝、源義経、平将門、柿本人麿、仙道寅吉、

仏魔

◎仏魔
西行法師、空海、一休、親鸞など多くの仏教者。
彼らは黒い気を発している。

神集岳神界(高級神界)

◎神集岳神界(高級神界)
契沖法師、賀茂真淵、本居宣長、平田篤胤らがいる。

万霊神岳界(高級神界)

◎万霊神岳界(高級神界)
日本武尊、楠本正成、和気清麿、豊臣秀吉らがいる。

空海について

ところで異境備忘録の報告では、空海は仏魔になっているんですね。

これって本当でしょうか?
うーん、どうなんでしょう。
ちょっと考えにくいのですが。

というのも空海は四国の満濃池の灌漑を行い、大勢の人を助けているからです。他にも素晴らしい業績を残しています。

こうした空海が仏魔というのは、ちょっと考えにくいような気がしますが。

けれども親鸞や一休が浮かばれていないのというのは納得です。といいますか、言行をみれば当たり前でしょう。

島田幸安の報告も一致している謎

しかし島田幸安の文献にも「空海は天狗」とあります。

ちょっと抜粋してみましょう。これも怖いのですが。
————————————-
空海は、高野山の愚人で、「遍照坊」ともいう山霊である。彼はこの高野山に住む明神に仕えている。空海は、神仙の世界へ行くときは「金剛坊」と名乗る。

高野山は「仏仙山」という。この山は魔境で、空海をはじめ数万の仏魔と妖魔がいる山である。
————————————-
と。ちょっとこわいですね。

しかし島田幸安も、空海は天狗(魔)であると報告しています。

この奇妙な一致って何でしょうか?
本当なのでしょうか?

高級神になっている人の謎?

あと異境備忘録では、神集岳神界(高級神)に、国学者が全員、入っています。

国学者は、仏教を敵視していたんですね。宮地水位は神主だったので、仏教憎しがあったのではないでしょうか。

空海を仏魔としたりして、こうした当たりは、どこかひっかかります。

ちなみに楠木正成、豊臣秀吉は、彼らは戦をして人を殺めることもしています。

殺害は、仏教では大きな業となります。因果応報からいえば不遇になります。

なんかひっかかるんですね。端的にいえば変です。

楠木正成、豊臣秀吉が高級神はあり得ないでしょう。おかしいですね。

もっとも、あの世で修行されて、霊格が上がったのかもしれませんね。

幕末の文献は疑わしい記述もある

異境備忘録には、こうした疑問な点もあります。ですので鵜呑みにできないんです。

空海が仏魔というのは考えにくい

空海が浮かばれていないというのは、やっぱり「変だなあ」と思います。

しかし何故か、一致している不思議さもあります。どういうことなのでしょうか?国学の影響があったのかもしれませんね。

国学者ひいきなところがある

しかし天狗界や仏魔そのもののことは納得できます。これはうなずけます。

実際、そういう感じを受けますのでね。

ただし全ての仏教がダメということはありませんね。実際、高級神には「契沖法師」が入っています。

契沖法師は、江戸時代の真言宗僧侶。古事記などの日本お古典を研究しているんですね。

って、ちょっと国学寄りなところがありますね。どうも、国学者をひいき目に見ているな気もします^^;

幕末の「あの世情報」には疑問な点もあるんですね、やっぱり。が、うなずく点もあるんですけどね。

「異境備忘録」も不気味な情報ですが、そういうことになります。でも、なんかモワモワしたものを感じさせますね。

えんがちょ。
あなかしこ。

異境備忘録が仏教を目の敵にしている理由~堕落していた江戸末期の僧侶

「異境備忘録」は、ちょっと微妙~なところを感じさせます。あまりにも仏教を目の敵にし過ぎている感が否めないんですね。

しかしこれは当時の仏教僧侶が堕落しきっていたからなんだと思います。今以上にも酷かったようですね。

そもそも江戸時代におけるお坊さんは、お寺に生まれたならば、自動的に僧籍が得らるくらい優遇された身分でした。

しかも、その僧侶の資格で、一生安泰な生活が保証。何もしなくても左うちわな一生を過ごすことができる。もう、優遇され過ぎた身分だったわけですね。

たとえば「寺社領」というお寺の土地(田畑)には小作人がいて、小作人が作る農産物が上納されて、お寺は潤沢で安泰。しかも「檀家制度」があって、お寺の補修費は檀家からもまかなう。

何もしなくても左うちわな生活ができたのが、当時のお坊さん。で、仏教の修行も勉強もしていなかったお坊さん。そんなのが圧倒的に多かったといいます。

なので、民衆からもものすごく批判。

だから幕末に国学が登場し、仏教を批判した際、民衆も拍手喝采して歓迎したわけですね。

幕末では、仏教がこてんぱんに叩かれていたのは理由があります。堕落しきった当時の仏教界が背景があったからなんですね。

宮地水位も当時の仏教界の堕落さを感じていたのでは

なので宮地水位も、そうした当日の空気を感じていたようでしょうし、無意識のうちに、仏教叩きのヴィジョンを見たのではないかと思います。

そうして空海という、日本仏教の最大偉人を仏魔と貶めることで、堕落しきった江戸幕末の仏教界を叩いて溜飲を下げる、そんな役割もあったのかもしれません。

幕末に「あの世」を見聞してきた報告にも、仏教叩きの影響は出ているのではないかと思います。

現世と隔世とは鏡の関係

そもそも現世(うつしよ)と隔世(かくりよ)は、鏡の関係、対の関係ともいいます。

堕落しきった仏教僧侶は、あの世でも堕落しきっていたのでしょうね。

それで当時のあの世の仏教エネルギーは魔界じみていて、空海のビジョンも、そういう魔界じみて見えたんじゃないかとも思います。

島田幸安も仏教が堕落していることを報告している

ちなみに島田幸安も「先祖は仏教の供養を嫌う」と報告しています。

これも幕末のお坊さんが堕落しきっていたため、そんな僧侶が唱えるお経や供養は、神様となった祖霊にとっては「汚らわしい」ということなんでしょうね。

⇒島田幸安の幽界物語(神界物語)~神さまとなった先祖は仏教の供養を嫌う

日本の仏教は中世室町時代から堕落していた

ちなみに、日本の仏教は、中世の室町時代から堕落していました。そもそも中世からの日本の仏教界は、かなり問題があったわけですね。

なにせ中世の頃のお寺は、鉄砲や刀などの武器の製造販売を行い、闇金のような高利貸し「土倉」を経営していたわけです^^;

聞いてビックリな日本の仏教の真実。初めて知ったときは仰天しました。このことは「寺社勢力の中世」で詳しく述べられています。

驚きなんですね。
が、この真実は、学校の教科書にも載せたほうがいいと思います。

で、織田信長が比叡山を焼き討ちにした理由も、仏教寺院の権勢が絶大だったからです。

比叡山は当時の関西圏を支配していた権力者で、戦国大名と同じくらいの強敵だったわけです。

なので信長は、名だたる仏教寺院を制圧したわけですね。仏教が憎いからではないということですね。

日本の仏教の堕落は1000年続いている歴史がある

で、日本のお寺は、国家の保護をいいことに、やりたい放題の欲望まみれなことを、中世からずーっとヤリ続けてきてきた歴史があります。

で、ずーっと経済的にも潤っていたわけです。日本の中世の仏教寺院は、「魔界寺院★ザ・仏教」が、その正体です。

ですので歴史を鑑みますと、「最近の日本の仏教は堕落している」というのは、今に始まったものではないんですね。今から1000年前の中世の頃から続いている伝統なんですね。

幕末に幕末に登場した「異境備忘録」などの幽冥界書が仏教を魔としている理由

だから幕末に登場した「異境備忘録」などでも、「仏教徒はダメ」「魔界にいる」という言い方にもなっているんじゃないかと思います。

中世から江戸幕末にかけて、とことん堕落した僧侶が渦巻いていたわけですね。そんな堕落していた仏教界を批難するエネルギーが渦巻き、集合無意識となっていたのでしょう。

このエネルギーと集合無意識は、あの世(幽冥界)でも同じです。それで当時の幕末の幽冥界での仏教は「仏魔」という魔界になっていたのではないかと思いますね。

で、この構造は、そのまま今の「富裕層」に通じますね。株主、資本家と君臨し、企業を食い物にしています。

現在の富裕層、株主は、死後、天狗界行きになるんじゃないかと思いますね。といいますか、既に「富裕魔」という魔界があるんじゃないかと思います。

「富裕魔」に入るべからず。
あなかしこのえんがちょ。

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