求不得苦は欲求不満、自然体は足るを知る喜び

お釈迦さまも言われていますが、
この世は「求不得苦(ぐふとくく)」。

「求不得苦」とは、
「望んでも得られないこと」をいいます。

 もっと仕事で成功したい。
 もっとお金持ちになりたい。
 もっと綺麗になりたい。
 もっとイケメンになりたい。
 あの人と結婚したい。
 子どもが欲しい。
 もっと、もっと・・・したい・・・

人は、こうした願いなり願望を持っています。
で、こうした願いは、昔からあります。
江戸時代にうたわれた、こんな歌もあります。

幸せは、弥生三月花の頃
おまえ十九で、わしゃ二十歳
死なぬ子三人親孝行
使って減らぬ金百両
死んでも命があるように

幸せは弥生三月花の頃 おまえ十九でわしゃ二十歳死なぬ子三人親孝行使って減らぬ金百両 死んでも命があるように

昔から、同じなんですね^^;
人が持つ願いや欲は、同じです。

で、願いや願望に向けて、
努力し頑張ることは、決して悪くはありません。

けれども、どんなに頑張っても、
努力しても、かなわないものもあります。

ええ、現実をいえば、
そういうことも時としてあるでしょう。

いえ、日常生活の中で、
思うようにならないことは案外ありますね。

なので、いたわったり、親切にしたり、
丁寧に対応することが
望ましくもなるわけですね。

で、そういう循環に入りますと、
スムースにもなりましょう。

とはいいましても、願っても、
思っても、かなわない。

現実は、「求不得苦(ぐふとくく)」。

そんなことが、
時としてあるのではないかと思います。
 

で、ここから、話しは、完全に2つの流れに分かれていきます。

◎一つは、何が何でも、その願望を達成するという方向性。

◎一つは、「足るを知る」にしたがい、自然体で生きていくという方向性。

この二つに分かれます。
 

で、前者の「何がなんでも達成する」というベクトルになりますと、文字通り、ガムシャラに努力します。

で、もし、願いが達成できないと、欲求不満に陥ります。

その欲求不満のレベルが深刻になると、スピリチュアルなどに走ることもでてきます。

何が何でも願いをかなえる。
執念に燃えます。
怨念じみてくる。

あるいは、「業」とか「カルマ」の話しに進んでいきます^^;願いがかなわないのは、前世の業・カルマが原因だ、と。

しかし、そういう欲求不満の状態で、業とかカルマの話しをしますと、五島勉さんのようになってしまうでしょう。冷徹でエゲつないものの見方や言い方にもなります。

「それは、あなたの業・カルマだ(悲壮感)」

どっひゃー^^;
こんな言い方とか、言い回し、聞くときがありますね。

冷徹です。
確かに、そうなのかもしれませんが、突き放していています。冷たい。

結局、スタートが「欲求不満」なわけですね。この道は、「欲求不満の道」「イライラの道」だったりします。

「願望成就」といっても、根底には、根深い欲求不満があります。心の奥底では、あーしたい、こーしたいという、願いで充ち満ちていて、もう不満だらけ。

この心がこびりついていますと、感謝の気持ちが出てこなくなります。いつも暗い気持ち。

暗い気持ちというのは、欲求不満だからです。心の奥に、不満の気持ちが渦巻いているから、気持ちが晴れないんですね。

こうした状態では、願いがかなわない理由をとことん追及して、追い求めて、その原因を追及し、原因がわかっても、解決しない場合もあります。運命的なものは、特にそうです。
 

結局、「何が何でも、その願望を達成するという方向性」というのは、行き詰まるわけですね。

不満を募らせ、心を暗くしたり、イライラさせたり、ストレスフルにしてしまう道です。

また、そうした心の反応に振り回されたり、同一化してしまい、苦しみそのものとなってしまう。

この道は、エンドレスの道です。
終わりがありません。

エンドレスなので、新興宗教やスピリチュアルが、この方向に誘ったりもします。

「あなたの願いを絶対にかなえる」とか。
ビジネスにもなり得ます。
不満はエンドレスに続きますので。
 

心が一番、ひっかかって、ネガティブに支配され、苦しさを感じ、苦しさを引きずるのは、まさに「自分が思っていること、願っていることがかなわない」から。

求不得苦(ぐふとくく)。

だから、お釈迦さまは、「この世は、自分の思い通りにならないことがあるんだから、かなわない思いに、あれこれとしがみつかないで、足るを知って、自然体で生きてみんしゃい」

ということを諭されて、「気づきの瞑想」という生き方を提唱したわけですね。この瞑想のやり方は、このブログでも書いています。

気づきの瞑想とは、「ありのまま」にみていくものです。自然体で生きていくことになります。

この「自然体」という意味は、大変奥深かったりしますが、精妙なニュアンスをつかむこと自体が一つのトレーニングになると思います。とても、効果のある瞑想です。
 

けれども、気づきの瞑想をはじめたから、すぐに自然体になれるかといえば、そうとも限りません。すぐに、そうならない人も実際にはいます。

過去の「サンカーラ」というのが根深くある場合です。サンカーラは、不浄、マイナスのエネルギーとして、その人に刻まれています。潜在意識、深層意識にあります。

で、「サンカーラ」は、浄化していく必要があります。

しかし、「サンカーラ」が強いと、浄化に時間がかかります。最低、3年は、辛抱が必要でしょう。人によっては、もっとかかるかもしれません。

一つのことを、愚直になってやり続ける。
「サンカーラ」が強いと、辛抱が必要。

好転反応としての迷いや、怒り、欲求不満も強くなります。できれば、指導者に付くのがいいでしょう。

自己浄化のやり方は、ほかにもあります。「サンカーラ」が強い人は、自己浄化が必須です。これが進まないと、なにかと停滞します。
 

求不得苦。
仏教の説明を交えていえば、無常であり、無我だからです。自分の思うとおりにはならない。その自分とは、エゴマインドの自分。だから、そのエゴマインドから外れてみる。

それを可能にするのも、「気づきの瞑想」。意識が解体されて再構築されるなどが起きて、物事見たりする視点が変わります。

「足るを知る」というのは金言だと思いますね。「足るを知る」が腑に落ちますと、自ずと感謝の気持ちもでてまいります。
 

不思議なことに、「足るを知る」が腑に落ちますと、願いがかなうようになります。といいますか、かなう願いが浮かぶというのが正しい言い方になると思います。

世間での基準とか、何かの価値観とか、理想とか、そういう基準ではなく、意識の奥から自然にわきあがる思い。

意欲(チャンダー)。
自分が必要としているものを欲する。
自分が必要としていないものは欲さない。

こうしたレベルからの「願望成就方法」を提唱している方もいらっしゃいますね。実に健康的で、真っ当な願望成就のやり方です。

自然体になりますと、「求不得苦」の代わりに、「足るを知る」「感謝」というほうが強くなってまいるかと思います。


 

ですが、エゴマインドが強く作用していますと、まず自然体になれませんね。いつも、イライラ、ムカムカしていたり。不安や妄想ばっかり抱いていたり。で、なんとか、問題を解決しよう、と躍起になる。

何か問題解決したいとしても、そのエゴマインドが優勢な姿勢を改めることが先決です。そのためには、「いま」に立ち戻ることです。気づきの瞑想のトレーニングをしていくことなんですね。
 

「何かを目指す」ことはいいことです。
自己の向上を目指すことはよいことですね。

ただ、現在の社会は、歪んだ通貨システムに組み込まれていますので、人々は、否応が無く、煽られるようにできています。ラットレースに駆り出される。この点は喝破しておく必要があるでしょう。

現代社会では、どうしても必死になったり、緊張を強いられたり、過剰な努力をせざるを得なくなっています。

社会のことを知ることは、とりもなおさず、自分の生き方を知ることになります。で、こうした構造をまずは見抜いて、少し冷静になって、自分の立ち位置、立ち振る舞いを客観視することが大切です。

そのためにも、政治、経済、食品問題など、社会について深く学び、知ることが大切です。
 

マネーの構造により、現代はとかく、煽られやすくなっています。だから、企業も、その従業員も、またこの影響を受けて学校自体がガッィリと競争原理に組み込まれ、幼少の頃から過剰な頑張りにうながされるように刷り込まれています。

過剰な努力や緊張下に置かれやすくなっていますので、これ自体が客観視できにくくもなっていますが、もし、どんなに頑張っても達成できない場合は、いさぎよく諦めることもまた、必要なのではないかと思います。

その執念が、かえって人生を暗くしてしまうこともあるからですね。

とはいっても、その執念で、世界を変える大発見をする方もいますので、一言であーだこーだとは言えないのも事実です。

人、それぞれなのでしょう。
各人、自己責任の下で判断を下すことなのでしょうね。

ですが、自然体という生き方に目覚めることがあれば、生き方、努力の仕方も変わってまいると思います。

自分の内奥に感じる宇宙を信じるといえば、ファンタジーな表現なのですが、そういう意識を信じることによって、意識の奥からわいてくる意欲も感じ取れるようになると思います。
 

しかしながら、

 求不得苦・欲求不満・暗い気持ち ⇔ 自然体・足るを知る・喜び

という、相反する構造があることを知っておくことは、何かと役に立つのではないかと思います。

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