キリスト教神秘主義は瞑想的

キリスト教神秘主義は瞑想的

昔、キリスト教神秘主義を散策したことがありました。神秘主義は、カトリックに属します。

ちなみにプロテスタントは、カトリックそのもに対して否定的に受け止める方が多いんですね。なので神秘主義に対しても理解を示しません。

が、プロテスタントのほうが、実は重大な問題を抱えていたりします(聖書に致命的な欠陥と問題があるからです。また聖書絶対主義や原理主義はリスクが大きいからです。まだカトリックのほうが無難だったりします。)。

で、プロテスタントは認めようとしない「キリスト教神秘主義」なんですが、実のところ瞑想中心の実践宗教なんですね。キリスト教の装いをしていますが、本質は「出家型の瞑想実践」です。

キリスト教を超える神秘主義

実際、キリスト教神秘主義で深い体験をした方には、キリスト教を超えたことを言い出す人が、今も昔もいらっしゃいます。

たとえば、カルメル会の修道女・バーナデットロバーツはそうです。

何年か前に、バーナデットロバーツの手記を読みましたが、これがきっかけで再びキリスト教に興味を持ったほどだったものです。

瞑想の観点からみると、バーナデットロバーツの体験はものすごいものがあります。

キリスト教神秘主義は「暗夜・照明・合一」

ちなみにキリスト教神秘主義では、暗夜(迷い)照明(神を如実に体験する)合一(神に溶け込む)といった3ステップで修行が進むとしています。

中でも「照明(しょうみょう)」という体験を大事にしています。

照明を体験することで「神を知る」「神の恩寵を受ける」「愛に目覚める」としているからなんですね。如実に神を知る体験。それが照明です。非常に重要な通過点としています。

で、「照明」体験とは、聖霊体験なんですね。同じです。

聖霊体験とは愛の目覚めるキリスト教の覚醒体験・宗教体験 キリスト教の理解では「聖霊」「とりなしの祈り」が大切

合一がゴールの教神秘主義

キリスト教神秘主義では、照明からさらに進んで、父と一体化する「合一」まで深めます。で、合一をゴールとしています。

ちなみにプロテスタントでは、聖霊体験を認めていますが、「合一」といった段階を明瞭に設けていません。

てか、そもそもプロテスタントは聖書絶対主義です。言葉を重視しています。修行を否定します。修行など「小ざかしい」といったスタンスです。

しかし、キリスト教神秘主義は「修行型」。「暗夜-照明-合一」といった3段階の意識変容プロセスを設けて、神との合一を目指します。

バーナデットロバーツの発見

ちなみにバーナデットロバーツは、創造主との合一をさらに超えた意識の深まりがあることを発見します。

が、この意識の深まりは、1500年代の「十字架の聖ヨハネ」や「ラビアのテレジア」も体験していたとロバーツは言っています。

バーナデットロバーツの話しは、なかなか瞑想的な深い話しでもあったりします。で、キリスト教神秘主義は瞑想に通じる世界だったりします。

キリスト教神秘主義は仏教にも通じる

ところで、キリスト教神秘主義で深い体験をした修道士達の手記もあるんですね。で、読もうとしました。が、ゴチャゴチャしていて読み進めるのが難しかった思い出があります。

おそらく翻訳した人が、体験した人が語る言葉の意味を適切に理解できなかったんじゃないかと思います。そのため奇々怪々な日本語訳になってしまったんだと思います^^;

キリスト教神秘主義は、カトリック系の修道士達の実習の世界になります。修道士が行っている「黙想(黙祷)」は本質的には「瞑想」と同じですね。

実際、キリスト教神秘主義の実践者には、瞑想と同じ体験をしている修道士が多くいます。

先ほど紹介したアメリカのバーナデットロバーツという修道女の手記は、瞑想的にも非常に深く、仏教の瞑想に通じるものがあります。

キリスト教神秘主義の「照明」は聖霊体験と同じ

キリスト教神秘主義で体験する「照明」は、プロテスタントなどでいう「聖霊体験」と、本質は同じです。

ですが、キリスト教神秘主義のほうが、より深い精神的な体験をしています。

ところで、聖霊体験は、聖書を読んでいるときにも起き得ます。

キリスト教で聖霊体験が起きるには思考と妄想を克服する必要がある

何故、聖書を読んでいるときに聖霊体験が起きるのかといったメカニズムは、実のところ瞑想で説明できます。

しかし信仰者の皆さんは、こうした表現に抵抗感を抱いたり、ときに拒絶感をおぼえそうですね。

神の領域に踏み込むことを冒涜を感じるからかもしれません。

しかし、情緒が神化すれば「愛」になるように、知性が神化すれば「叡智」になります。

叡智をもっと伸ばせば、神的なことを理解し、説明することも可能になります。

もっとも、キリスト教を信仰もしていない部外者が、余計なことを言いますと、図々しいように思われるかもしれませんね^^;

しかし信仰というベールに包まずに、叡智という神化した知性に基づいて、合理的かつ科学的に説明していく姿勢も大事ですね。

しかし知性が神化するということは、キリスト教ではまったく思いも付かない概念です。なので、拒絶し続けるでしょう。神への冒涜であるとか、サタン認定すると思います。

キリスト教神秘主義は優れている

実のところキリスト教の中では、神秘主義がもっとも「まとも」だったりします。キリスト教の中でももっとも優れています。

キリスト教をランキングすると、

  1. 神秘主義・・・照明~合一
  2. カトリック・・・イグナチオ「霊操」
  3. プロテスタント・・・聖霊体験

のランキングになります。

プロテスタントは、聖書を重視しているため思考や概念の枠から出ることができません。実のところプロテスタントは、もっとも問題のあるキリスト教だったりします。

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