悟りと社会科学

悟りと社会科学

悟りの方法にはいくつかありますが、代表的なのは「自己観察」ですね。中でも自分の本心、本音、動機を観察し続ける有り様です。

この悟りの「自己観察」と、社会科学による問題分析とは関係があります。

といいますか、社会問題を解決する一つに「自己観察」があることがわかります。

中野剛志さんによる社会科学の分析

こちらは中野剛志さんによる社会科学による支配者の分析です。おもしろいですね。

MMT(現代貨幣理論)が暴露した不都合な真実 「財政破綻論」の社会科学|中野剛志

この動画では、MMTをはじめ正しいことが何故、採用されなかったり、おかしな政策がまかり通ってしまうのかといった分析と理由を挙げています。ポイントは以下の4点になります。

  • 自己実現的予言・・・予測が、その予測によって本当に実現してしまうこと。
  • センメルヴェイス反射・・・多数派は正しいことを受け入れることができず、否定し排除してしまうこと。
  • 認識共同体・・・同じ価値観を抱く集団のこと。政治家や経済人が庶民とかけ離れた見解を抱く理由にもなる。
  • 経路依存性・・・社会や人は同じ方向へ進む傾向があること。急に舵を切ることができず危険と思っても突き進んでしまうこと。

この4つの理由は、社会科学からみた政治家や経済人、支配者層の分析にもなります。陰謀論よりも何倍も説得力があります。

社会科学でエリートの心理を分析

社会科学とは人が集団化したり社会性を帯びたときの考え方や考えの仕方を研究する学問であるといいます。

MMT(現代貨幣理論)を受け入れることができないのは何故なのかか?国家は緊縮財政とプライマリーバランス黒字化を目指し、財政出動をしないのは何故なのか?といった理由がわかります。

この動画では、社会科学的な見地から、政治家や富裕層、経済人といった一部のエリートら心理をも分析しています。優れたコンテンツです。

自己観察を行うことで社会がよくなる

しかしこう見ると結局は「自己の観察」が欠けていることがわかります。上記の4つの傾向は畢竟、自分の心の観察が足りないことが原因になっています。自己観察が欠けているからズレたことを行うことがわかります。

自己観察は悟りの方法です。自分の本心・本音・本当の動機を見続けていく心の観察修行です。クリシュナムルティも推奨していました。

改めることをしないで、まず「気づく」ようにして「あるがまま」。これが悟り行における基本です。

で、これをもっと平易にし、心のテクニックを組み込んだのがACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)です。

自己観察を行い、それぞれの本心、本音、動機に気づくようになると、庶民の感覚を無視した政治や政策を行うことは、相当に減りますね。

自己観察によって一瞥体験や見性も起きます。が、悟りに至らなくても、より良い社会を作るために、自己観察は人類のすべてが行ったほうがいいですね。

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