ブラヴァツキー「神智学(神智学協会)」はオカルト・スピリチュアルの元祖

ブラヴァツキーは神智学を作った

マダム・ブラヴァツキー
神智学(神智学協会)を作ったオカルティストです。

ブラヴァツキーは、オカルトを世間に打ち出した最初の人といってもいいかもしれません。近代を代表するオカルティストです。

ブラヴァツキーはロシアのウクライナ出身

ブラヴァツキーは、19世紀後半、ロシアのウクライナに生誕。

今、ウクライナといえば「ロシア vs ウクライナ(民族主義 vs 国際金融資本/ディープ・ステート)」の戦いとして話題ですね。

マダム・ブラヴァッキーは、このウクライナの出身です。貴族の家の生まれ。

ウクライナは「旧ソビエト」の首都があったところです。旧ソビエトの首都「キエフ」ですね。ウクライナは、地勢的には重要な地域だったりします。

話しが脱線しますが、そもそも旧ソビエトは、ユダヤ人らによって創設された「人工国家」です。これは歴史的にも明らかですね。プーチンも、このことを公式の場でも述べています。

で、共産主義とは、結局、ユダヤ人による、壮大な思想&社会実験だったんですね。

ウクライナは文化・宗教・思想が盛んな地域

とまあ、そんなきな臭い旧ソビエトの首都「キエフ」があったウクライナ。

一方では、文化、宗教、思想も盛んな土地です。東方正教会のキリスト聖地としても知られています。

ウクライナは、「革命的な土地」なのかもしれません。共産主義という、壮大な実験が行われた所でもあります。奇妙なもの、変なものが誕生しやすい所、それがウクライナなのでしょう。

で、こうした場所に、オカルトの始祖・ブラヴァツキーもまた、生誕しているってことですね。なんとも因縁めいた話しも感じさせます。

ブラヴァッキーは、そんな故郷のウクライナを離れて、世界中のオカルトや秘教を学びます。

神智学とはオカルト知識の集大成

ところで「神智学」。
ブラヴァツキーは「神智学」を作り、そうして「神智学協会」を作っています。

◎神智学協会 – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/

神智学は、ヨーロッパに伝わるカバラ、ヘルメス主義、新プラトン主義、キリスト教神秘主義から、東洋の仏教、密教、ヒンドゥ教、スーフィーなど、洋の東西に関わらず、世界中のオカルト、秘教、思想、実践法を寄せ集め、カオスな精神世界の総合デパートとなっています。

wikiにもありますが、神智学とは、
◆インド宗教・・・仏教、ヒンドゥー教、ウパニシャッド、ヨーガ、密教、タントラ。

◆ヨーロッパ宗教・・・キリスト教、ゾロアスター教、ヘルメス思想、グノーシス主義、薔薇十字団。

◆世界のオカルト・・・古代エジプトの神秘主義、新プラトン主義。

◆神秘学・・・カバラ、フリーメーソン、魔術、錬金術、占星術、心霊主義、神話。

こういった具合に、当時、入手できる世界中の宗教教義、実践法、ノウハウ、オカルト的秘技などを集めて、それを統一体系化しようとしたものだったりします。

ある意味「ごった煮」です。正確性に欠けますが、おおよそのエッセンスを抽出し、体系化も試みています。これが当時のヨーロッパの知識階級でも静かなブームを生み出します。

神智学が広めた7つのチャクラの概念

ちなみに「7つのチャクラ」の概念は、確か神智学が創案したとものと思います。

チャクラの概念はインドの密教で初めて登場します。で、ハタ・ヨガの元祖のナータ派が、密教から取り入れて、チャクラの概念を発展させています。

で、チャクラは元々30箇所くらいありましたが、これをザックリと7つに絞ったのが、神智学だったと思います。

神智学は、チャクラに代表されるように、秘教・神秘学の教えを、ザックリとまとめて、一大パノラマ図鑑のように仕立てています。

神智学は知識の側面が非常に強いのですが、リード・ビーター、クリシュナムルティ、ルドルフ・シュタイナー、G.S.アランデールといった能力者も集っています。

ブラヴァッキーは、私的には疑問なんですが、三代目会長のG.S.アランデールは、リアルな能力者だったと思ってます。彼の著書はリアルな体験者しかわからないことが書いてあります。

ヨーロッパの知識階級では神秘学は必須

実のところ現代でも、ヨーロッパの知識階級では「スウェディンボルグ」らを学ぶことは勧められているくらいです。

実際、故・船井幸雄氏は、仕事でヨーロッパへ訪問中に、知識階級の知人から「スウェディンボルグを学ぶように」と勧められて、それで、この世界に開眼したくらいです。


エマヌエル・スヴェーデンボリ
https://ja.wikipedia.org/wiki/

意外に思うかもしれませんが、神秘学は、ヨーロッパの知識階級の人には、必須の教養でもあったりもします。

この辺りは、日本とヨーロッパでの大きな違いがあります。この手の話題の取り扱いの仕方に根本的な違いがあります。

オルコットと神智学協会を設立

で、ブラヴァツキーが生み出した「神智学」ですが、やがて「神智学協会」となって団体化します。

ブラヴァツキーは、ヘンリー・スティール・オルコットと共に、「神智学協会」を、ニューヨークに創設しています。

写真も残っていますがちょっと怪しい感じですね^^;この世界に特有の、なんとも言えないあやさしが漂っています。

で、神智学協会は、いろいろとスッタモンダがあって、転々としています。

ブラヴァツキーの詐欺騒動も起きています。ゴタゴタが絶えず、世間との軋轢も多いですね。

こうしたジャンルにありがちの独善性も見られます。玉石混交、聖邪が入り乱れる、まさに「オカルト」といった、怪しい香りの立ちこめる印象が、どうしてもぬぐえませんかね。

アニー・ベサントは神智学協会の二代目会長

そんないざこざがありながらも、ブラヴァツキーが亡くなった後は、アニー・ベサントという女性が二代目会長に就任します。

彼女は、理想主義者で、観念論者だったのでしょう。実際、共産主義やマルクス主義にも傾倒しています。イデオロギーかぶれなところがあったのでしょう。

こうした人達は、高次の観念体系である、神智学に傾倒することはよくあることで、アニー・ベサントが、神智学に傾倒していったことは必然の流れでもあるのでしょう。

しかし、ベサントは、インド独立運動にも影響を及ぼしています。彼女は、そういう立場の人だったのでしょう。

「星の教団」を創設したアニー・ベサント

アニー・ベサントは「星の教団」を創設しています。

で、この中心的指導者が、クリシュナ・ムルティ。「世界を救うマイトレーヤ(世界教師)」として招聘。

ですが、この「星の教団」の世界教師は、何人かいて、日本では、今東光(こん・とうこう)も連ねています。

うーむ、今東光が「世界教師」ですか^^;

ちなみに、禅の鈴木大拙は、招聘を受けたものの参加を拒んだと。

「星の教団」って、どうも今一つ^^;
なーんか、世界各国で知名度の高い精神的指導者と思しき人を、寄席集めただけのものなんではないかと。

実力とは関係無く、ただ名声だけを基準にして、集められた人を世界教師と銘打って、運営していた団体のような気もします。

実像は、それほど大したものではないのかもしれませんね。

なのでクリシュナ・ムルティは後年、星の教団を解散したんじゃないかと。

アニー・ベサント自身が、悪い意味での学者肌で、知識に振り回される、どこか浅薄さを感じさせる人のようにも思えましょうか。言ってはなんですけどね。

クリシュナ・ムルティとリードビーター

アニー・ベサントは、クリシュナ・ムルティを発見した人ともいわれています。ですが、実際に関わっていたのは「リードビーター」ですね。

リードビーターは、「チャクラ」という本も出しています。

チャクラ

ただ、この本は、ちょっと問題があることが、この書の後書きの「解説」のところに書いてあります。

どうも神智学は、初代のブラヴァツキーもそうですし、二代目のアニー・ベサントやリードビーターも、どこかひっかかるところがあります。

ルドルフ・シュタイナーは神智学協会のドイツ支部を設立

ところで、クリシュナを招聘する話しがあった同じ時代。ルドルフ・シュタイナーも神智学協会に在籍していました。

シュタイナーは、ドイツの人です。
で、ドイツに、「神智学協会」の支部を作っているんですね。熱心な神智学徒だったようです。

しかし、クリシュナ・ムルティを世界教師として招聘することに反対したといいます。

おそらく、二代目会長アニー・ベサントの方針や考え方そのものに対して納得できなかったのではないかと思います。

シュタイナーは、思慮が深く、また高次の認識能力も実際に持っていましたので、名声を得たり、浅はかで、軽薄な「ミーハー」な生き方は望まず、「王道の道」に根ざした生き方を志したかったのでしょう。

アニー・ベサントのような思慮が浅く、軽はずみに社会啓蒙運動を起こす、その底の浅さについていけなかったのではないかと思います。

結局、シュタイナーは神智学協会を辞めます。そうして、自ら「人智学」を打ち出します。

ルドルフ・シュタイナーとクリシュナ・ムルティ

そんなわけですが、ブラヴァツキーが亡くなった後、神智学協会には、クリシュナ・ムルティと、ルドルフ・シュタイナーの二人が登場しているんですね。

で、長々と書きましたが、話しのポイントは「ルドルフ・シュタイナー」なんですね。ええ、シュタイナーです。

個人的には、今のところ、シュタイナーに興味があります。シュタイナーが残した著書には、大変、参考になるところがあるからです。

ここに持ってきたいために、長々と神智学の話しを持ってきました^^;前振りというものですね。

ルドルフ・シュタイナーの話しをするためには、どうしても神智学のことは避けられず、ダイジェストで、ザックリとご説明いたしました。

ただ、結論を言ってしまいますと、ブラヴァツキーの神智学は微妙なんですね。

といいますか、はっきりいえば、ほとんど役に立ちません。実践や体験に裏付けられてはいなく、知識の寄せ集めになっているからですね。

けれども、シュタイナーの人智学は、体験にも裏付けられているため、何かと参考になります。実際、シュタイナーは、チャクラが活性していましたからね。

しかも社会性を重視し、地に足が付いています。シュタイナーの軸は、真っ当なんですね。良い意味での「神秘学実践者」です。

で、本丸のシュタイナーについては、また別の機会に。せっかく長々と前振りもしましたので^^

三代目会長のG.S.アランデールは本物の能力者

ちなみに三代目の会長は「G.S.アランデール」です。

G.S.アランデールは、本物の能力者ですね。

そのことは、著書を読めば分かります。体験者にしかわからないことが書いてあります。

非常にレアな情報が載っていますね。

スピリチュアルのルーツはスウェディンボルグとブラヴァツキー

そんなわけでして、今日は、オカルトといいますか、スピリチュアルといいますか、神智学の話しでした。

ちなみにスピリチュアルは、既に定着した感があります。昔は「オカルト」といった言い方もされていたかもしれません。

スピリチュアルのルーツは、いろいろとあるようですが、中でも、17~18世紀に登場した「スウェディンボルグ」と、19世紀後半に登場した「ブラヴァツキー」の「神智学」。

「スウェディンボルグ」は霊界探索の実体験に基づく奇談であり考察。

「ブラヴァツキー」は、既に書いた通りで、世界の宗教、霊的秘技などの知識の集大成。

これらは、一昔前のスピリチュアルやオカルト関係には、相当な影響を及ぼしています。といいますか「ひな形」にもなっています。

最近のスピリチュアルは、実際に体得した方々の体験をベースにもしていますので、新しいモノになっているとは思います。

一昔前の「スピリチュアル」「オカルト」といったものは、ほぼ全て、「スウェディンボルグ」や「ブラヴァツキー」の影響が見られます。

ブラヴァッキーは、アストラル界特有の怪しさもありますが、神智学が現代のスピリチュアルやオカルトに強い影響を及ぼしていることは確かですね。今もなお底流にあります。

そんな現代のスピリチュアルにも影響を及ぼしている神智学の創始者が、ウクライナの出身のマダム・ブラヴァッキー。

と、今日は、そんな神智学の話しでした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です