Perfume「Vitamin Drop(ビタミンドロップ)」に聴くベースのおかしさと音楽理論の破綻と革新

「ビタミンドロップ」でPerfumeを知った

Perfumeを一番最初に知ったのが「ビタミンドロップ」でした。
テクノ音楽が詰め合わさったものの中に、
「ビタミンドロップ」が入っていました。

ビタミンドロップ(Vitamin Drop)といえば、

こんなものを思い浮かべますが、
いえいえ、同じビタミンドロップといっても、
Perfumeがほとんど無名で売れない時代に出たものです。
 

たまたまニコ動に上がっていた「テクノ詰め合わせ」の中に
これが入っていて、「おお!」と。
この平成の時代に「こんな昭和的王道テクノポップが」と思ったものでした。

なかなか良く出てきいて、特にコードなどの和声感が面白く、
YMOを思い出して懐かしく思い、
それでperfumeに関心が出てきたという塩梅ですね。

しかし、子供らしき声で歌っている落差といいますか、奇天烈ぶり。
なんともミスマッチで、「なんじゃPerfumeって?」
ということで知ったのが最初でした。

「ビタミンドロップ」はベース進行がおかしい

で、この「ビタミンドロップ」、ベース進行にオカシなところがあります。
音楽的には完全に破綻しています。
音楽を知らない人がPCで音楽やると、こんな感じになるみたいなものです。

けれども、音楽的に破綻しているにもかかわらず、
「んん??」と興味を惹きつけるものがあります。

音楽的にはおかしな箇所がありながら、
勢いとノリでやってしまっている、面白い作品だったりします。

著作権の関係で「Perfume Vitamin Drop」は
紹介できませんが、ま、検索して探してみてちょ^^;

 

で、Perfumeの「ビタミンドロップ」。

この「ビタミンドロップ」は、音楽の掟を破っています。
ベースの進行がやっぱり「オカシイ」。

最初の「心に封をして♪」から始まる8小節です。
最初の4小節、あるいは6小節は、
ロックンロール的に「ペダルポイント」でベースを鳴らすことが多くなり、
これがまた「自然」に聞こえたりもします。

で、7小節目と8小節目は、王道の「ドミナントで進行」で
終止させるところでしょう、普通は。
ですが、あえて意表を突く、型破りな進行にしています。

この最初の8小節が全体的におかしな動きをしていて、
アッパーコードとベースとが合っていない感じもして、
進行自体がすごく違和感があったりします。

またサビの部分も、ヨッパラった感じで、フラフラした和声感です。
ウネウネとした音がいっぱい入っています。
よおく聴くまでもなく「変」だったりします。

壊れっぷりが面白い「ビタミンドロップ」

最初これを聴いたとき「壊れている」「変だ」と
違和感を憶えまくったものです。

ですが、この「壊れっぷり」が面白く、
何度も聞いているうちに「あれ?」。
なんか妙な味わいとなって、違和感が消えていきます。
習慣の力、すげー^^

あ、こうして意図的に「現代音楽化」し、
曲を壊すことで「新しさ」を出していることが、
中田ヤスタカ流なのでしょう。
たぶん「意図的」か「感性」だけで、
こうしたことをやっているんだと思います^^;
このことは他の曲を聴いて分かったものでした。

坂本龍一さんは「中田ヤスタカは音楽を知らない」と酷評しています。
音楽に精通した人が聴くと、
中田サウンドは、ハチャメチャでパーに聞こえるようです。

「ビタミンドロップ」は、ベース進行がオカシイのですが、
複雑なポリフォニックな音を入れ、何が何だか分からないカオスな状態にして、
リズムの勢いだけで聴けるように錯覚させている楽曲だったりします。

「ビタミンドロップ」は現代音楽の手法を取り入れた作品

「ビタミンドロップ」もそうですが、大胆な音楽的手法、
下手すれば音楽を知らない「ど素人」のようなアレンジです。
今、パソコンがありますので、いい加減に音を並べてコードを付けても
それらしく聞こえたりもします。
中田ヤスタカの曲は、こんな「偶然性の音楽」なところもあったりします。

ですが、これって戦後の現代音楽の世界です。
ジョン・ケージの「偶然性の音楽」さながらです。

ある意味、「現代音楽」の手法を、大胆にポピュラーミュージックに
取り入れているともいえます。

まあ、感性が先行している天才型の中田ヤスタカ音楽ですのでね。
しかしこれが商業化して、成功もしていますので、ホント、不思議です。
まさに「第二のYMO」って感じですね。

Perfumeはアイドルでありながら高度な音楽性を内包している

Perfumeはアイドルなのですが、音楽的にはものすごく凝ったことといいますか、
ハチャメチャな音楽をやっています。

しかも、何度か書いていますが、アイドルと難易度の高い曲を組み合わせた
「まぜるな危険」状態、「水と油」が組み合わさったもので、
アイドル好きとマニアックなテクノ愛好家の両方を惹きつけていると。

Perfumeは、娘のような年頃のアイドルです。
こうした「アイドルの曲を聴いてマス」とか、「ファンなんですぅ」、なんてことを、
同年代の中でいうのは、最初の頃、かなり抵抗感がありました^^;

今ではNHK紅白にも出ていますので知名度がありますので安心ですが、
6年位前は、ヤバい趣味を持っている輩に思われそうで^^;
ホント、なんかコッソリ隠れて・・・みたいな所がありましたね。

ところが、以前勤めていた会社の同僚らと集まったとき、
カラオケでPerfumeをいきなり歌い出すのがいて「おおお!」と^^
いやあ、彼とは話しが盛り上がったものです。
 

そんなエピソードもあったりしますが、
Perfumeもそうですが、中田ヤスタカが作る曲には、
こうした「音楽的に破綻」しているものが時々あります。

「音楽理論なんかどうでもいい」といった感じで^^;
ノリとセンスだけでガシガシやっている感じなんですが、
実は、これも計算し尽くしている感もあります。
中田さんは、やっぱり天才型ですね。
すごい音楽センスと才能の持ち主だと思います。

2013/12/12 09:02

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