昭和時代にサラリーマンをやりたかったというのは本当?

昭和時代にサラリーマンをやりたかった

この前、ネットで「昭和時代にサラリーマンをやりたかった」というのが話題になっていたようですね。こちらの記事です。⇒「昭和時代にサラリーマンをやりたかった」という投稿に反発相次ぐ「普通に働いていればそれでよかった」というのは本当なのか

「昭和時代にサラリーマンをやりたかった」という投稿に対して、昭和世代の人達が「いや、それは違う」と反論もあったとか。

私も昭和世代ですので^^;
ちょっと一言と思いますネ。

経済状況と労働環境を分けて考える

「昭和時代にサラリーマンをやりたかった」というのは本当なのか?給与所得の面からいえば「その通り」となりますね。

しかし労働環境の面からいえば「昭和はひどかった」となります。昔はパワハラ・セクハラも横行していたものです。

なので「昭和の時代のサラリーマンがヨカッタ」ということではなく、昭和のほうが「経済状況がヨカッタ」ということになりますね。

労働環境においては平成・令和のほうがダントツにいいんですね。しかし給与所得に関しては昭和のほうがいいんですね。

経済状況と労働環境の二つを分けて考察しないと、「昭和時代にサラリーマンをやりたかった」の意図が混乱してしまうと思います。

昭和は政府の公共事業が牽引で右肩上がりの経済成長

昭和の時代の経済状況は、言うまでも無くよかったですね。戦後から続いた右肩上がりの成長経済。そして1980年代半ばのバブル経済。1990年少し過ぎまでは、成長が続くミラクルな経済でした。

しかしこれは、国が公共事業を行い、財政拡大の路線だったため、経済が右肩上がりだったわけですね。戦後、日本のインフラを再建し充実するために、国が先頭を切って国富のために驀進。この恩恵を受けて民間企業も潤い、経済成長をしてきたわけですね。

戦後の日本の経済が右肩上がりだったのは、公共事業を猛然と進める政府の財政拡大政策があったからでしょう。

平成からはデフレとなり低迷する経済

しかしながらバブルが崩壊してから、バブル処理を政府が誤ります。で、その延長で消費税を導入し、デフレ経済へ突入。
今でもデフレです。

株価は上がっているため、見かけ上の大企業の業績はよいため、景気が良いとか言われていますが、経済そのものはデフレです。

デフレとは、所得が伸びなくなることです。1998年からデフレが続いています。所得は減り続けています。

デフレですので「働けども働けども豊かさが感じられない」となってしまいます。これが今の経済です。豊かさが感じられない。で、一方では富裕層が生まれる。

こうした経済の有り様は、経済評論家の三橋貴明さんも言われていますね。

労働環境は昭和と今とでは異なる

しかし労働環境は昭和と今とでは異なります。昭和の時代は休みは週一回。週一回あればいいほう。週休二日は夢のまた夢。

ただし残業は少なかったですね。家に帰ってビール飲んで野球観戦が定番だったくらい。

なので昭和の時代は野球が大ブーム。この背景には、労働者が家に帰ってビール飲んでテレビ観戦のモデルが実現できていたからですね。

昭和の時代は、週休一日だったものの、残業はほとんどなし。そんな労働環境です。

昭和はパワハラ・セクハラは当たり前

しかしパワハラ、セクハラは当たり前。タバコもスパスパ。喫煙室などありませんからね。

上司が部下に対して怒鳴る、殴る、意地悪をするというのも時々あったものです。飼い犬のような酷い姿もみられたり。悪徳が大手を振ってはびこっていた野蛮な面が多かったですね。

で、セクハラなんか酷いもんです。飲み会のときには、お尻を触ったり、卑猥な言葉を投げかけてヘラヘラする、そんな阿呆なオヤジも少なくなかったものです。今だったら訴えらますね。

こういうオヤジは、同性の目から見ても「なんだかなー」と思っていたのですが、こういう悪しき慣習も改まってきていますね。これはすごくいいことです。モラルがよくなっています。平成・令和の労働環境はよくなっている

労働環境は、今のほうがものすごくよくなっています。労働者の権利は今のほうが守られています。女性蔑視も減ってきています。

あの野蛮で阿呆はパワハラも減ってきています。てか、パワハラをすると訴えられます。また社会的制裁をバンバカ受けます。これはいいことです。こういう野蛮な人間は減らしていく必要がありますね。

で、セクハラもそうです。女性蔑視の何ものでもありません。これも阿呆なことです。で、セクハラも訴えられます。

昭和と今、どちらがいい?

で、結局、昭和と今とではどちらがいいのか?って話しになりますね。

で、結論は最初に書いた通りです。

・給与所得の面では昭和の時代がよかった。
・労働環境の面では今のほうがいい。

これに尽きますね。

政府の経済政策・財政政策の誤りが国民を苦しめている

昭和の時代は残業はほとんどなかったですからね。ただし週1回休み。効率も悪くチンタラとやっていたし、やっていても笑って済まされるくらい。で、どんな人でも、そこそこ稼ぐことができています。

昭和が経済的にヨカッタのは右肩上がりだから。恵まれていた時代。

が、1998年頃からデフレ路線に。ここから悪夢の始まり。政府は積極的に新規国債を発行して、デフレ脱却をすればよかったものを、デフレ時に緊縮財政をするという「トンデモ政策」に舵を切ったため、今でもデフレが続いている。

完全完璧な政府主導ミス。
政治ミス。
失策。
そのために20年以上、
日本国民は苦しめられています。

全て政府が悪い。
政府が経済を低迷させ続けている。
国民の努力が足りないということは無い。
むしろ頑張り過ぎている。
が、低賃金。
全て政府が悪い。

が、「自己責任論」がまかり通っているため、「国が悪い」という当たり前のことが、世間では共有されにくくなっています。

完璧な政治主導ミスなんですが、国民は「自分が悪い」という自己責任論に見事に洗脳されているため、政府を攻撃することをしません。

で、国民同士で罵りあう。攻撃しあう。本当は政府を攻撃しなければならないのに。

で、昭和の時代には政府主導で経済を牽引してきています。で、これが正しかった。この正しい政策こそ「MMT(現代貨幣理論)」でもあります。

MMT(現代貨幣理論)が、この先の日本を立ち直らせます。

「昭和時代にサラリーマンをやりたかった」の話しの背景には、政府の経済政策・財政政策の致命的な誤りがあることをよくよく知っておく必要があると思いますね。

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