成功哲学の歴史と真実~クィンビー「ニューソート」とスマイルズ「セルフヘルプ」が元祖

成功哲学の歴史と真実

成功哲学の歴史をご存じでしょうか?実はあまりよく知られていません。が、成功哲学の歴史は2つの潮流に行き当たりします。それは

・クィンビー「ニューソート」
・スマイルズ「セルフヘルプ」

この2つになります。

今では成功哲学・成功法則が華やかりしご時世って感じですね。ビジネス系のセミナーでは、成功哲学・成功法則の思想・教え・概念が当たり前のように説かれます。

20年前では考えられなかったことです。

この成功哲学・成功法則の歴史を見ていくと、こうした思想が一体、どういうものであって、どのように変遷していったかが分かります。

また成功哲学や成功法則の効能そのものも分かります。

成功哲学の2大潮流~クィンビーとスマイルズ

成功哲学・成功法則は、大別すると2つの潮流があります。

・クィンビーの系統「ニューソート」・・・思考が心身に影響を及ぼす

・スマイルズの系統「セルフヘルプ」・・・道徳的、自助努力によって人生を豊かにする

成功哲学・成功法則の元祖はスウェーデンボルグ

そもそも成功哲学・成功法則の元祖の元祖は、18世紀にスウェーデンで活躍した発明家でもあり霊能者でもあったスウェーデンボルグになります。

スウェーデンボルグは、独自に聖書を神秘的に解釈する「スウェーデンボルグ主義」を打ち出します。

プラス思考の元祖~クィンビーの「ニューソート」

その後、19世紀になって、「スウェーデンボルグ主義」の影響を受けたアメリカの気鋭の医師フィニアス・クインビーが、「マイナス思考」が心身にダメージを及ぼすことを発見します。

クィンビーが「プラス思考」の元祖になります。マイナスな考えが、心身に悪影響を及ぼすことから、「プラス思考」が提唱されています。

ニューソートは宗教にもなっている

で、これが成功法則や成功哲学のひな形になります。クィンビーの系統を「ニューソート」といいます。

このクィンビー系の「ニューソート」は、日本では「生長の家」という宗教団体が取り入れます。生長の家の開祖の谷口雅春は、これを「光明思想」とし、教義にして宗教化していきます。

自助努力の元祖~スマイルズの「セルフヘルプ」

一方、同じ頃の19世紀。イギリスでは、サミュエル・スマイルズが、成功するための道徳的な生き方を提唱します。

スマイルズは、神に依存するのではなく、モラルを守り、社会に奉仕しながら自助努力することで、人生に成功と繁栄をもたらすことができると説きます。

スマイルズの考えを「セルフヘルプ(自助論)」といいます。「セルフヘルプ」は、神に依存しないためアンチ・キリスト教的とされましたが、19世紀に欧米で大人気となります。

スマイルズの「セルフヘルプ」は「西国立志編」として紹介

日本でも明治の頃、「西国立志編」として紹介され、大ベストセラーとなっています。当時の日本人にも多大な影響を及ぼし、スマイルズの教えは、近代日本の礎をも築いています。

歴史で「西国立志編」という言葉を聞いたことがある方もいると思いますが実は「成功哲学」の元祖だったわけけですね。

このように、成功法則や成功哲学には大きくわけて2つの潮流があったりします。

現在の成功哲学の元祖はクリスチャン・サイエンス

しかし20世紀に入ってから、成功哲学・成功法則が拡大解釈され、クィンビーとスマイルズの考えを統合して「潜在意識を使えば願望が成就できる」といった流れを生み出します。

この元祖は、クリスチャン・サイエンスディビアン・サイエンス教会になります。この2つは、アメリカで誕生したキリスト教系の新興宗教です。

実は、近年、セミナーで広く教えられている「成功哲学」の元祖は、アメリカのキリスト系新興宗教によるものだったりします。

マーフィーの法則(1970年代後半)

そして、ディビアン・サイエンス教会に関わっていたのがマーフィーです。日本でも「マーフィーの法則」は有名で、老舗にもなっていますね。

ナポレオン・ヒル・プログラム(1980年代)

その後、田中孝顕氏のSSI社を通して、ビジネスの成功ノフハウとして、ナポレオン・ヒルなどが80〜90年代に日本で紹介されます。

願望成就としての成功法則へと変容(1990年代)

1990年からは、ビジネスで成功することがうたい文句とされてきています。

「欲望」と効けば抵抗感をしましますので、そこで「願望」という言葉に置き換えて、罪悪感を消すテクニックを上手に取り入れ始めます。

ここの辺りから、「願望成就」といったノウハウへと変容していきます。

自己啓発セミナーの広がり(1990年代)

やがて90年代半ばになると、自己啓発セミナーがブームとなります。自己啓発セミナーは、過激で強制的な自己解放やアフーメーションを行うことで、自我を突き破り、自己ストッパーを解除しようとします。

しかし、このやり方は、ともすると強引でスパルタ式であったため、かえって精神的におかしくなったりする人も出てきて問題になります。

その上、マルチ商法的なやり方で勧誘し、高額な参加費用を取ったりしたため、洗脳的であるとして、社会問題にもなります。

自己啓発セミナーは、宗教的なところもあって、「成功哲学信者」といった様相も呈してきます。当時は社会問題になっています。

成功哲学に洗脳された過激なタイプの登場です。これがそのままビジネスの世界へ流れ込んでいきます。

神田正典の台頭(2000年以降)

90年代の後半から21世紀に入ってから、経営コンサルタントの神田正典さんが「非常識な成功法則」な本をビジネス書として出版してから、成功法則が一般化し、一気に広まります。

神田さんのこの本は、ものすごくヒット。神田正典さんが経営コンサルタントでしたので、大変、話題にもなったものです。

本田健・アンソニーロビンズ(2000年以降)

続いて本田健アンソニーロビンズらが、一般ビジネス書の世界に台頭し、成功法則や成功哲学を持ち込みます。

また、ビジネスセミナーを開催して大人気。これらのビジネスセミナーによって成功法則や成功哲学がますます広まるようになります。ことと関係があると思います。

成功哲学で全員が成功するとは限らない

このように、成功哲学や成功法則には18世紀から続く歴史があります。

成功哲学や成功法則は、昔はわりとマニアックな所があったものです。それが次第に一般的にも広まり、今ではビジネス系セミナーでは当たり前になってきています。

ですが結論からいえば、20世紀以降から提唱されている成功法則や成功哲学を実行したからといって、全員が全員、成功はしません。願望は実現しません。イメージ通りに実現はしません。

成功する人は、最初からそういう傾向・資質のある人に限ります。また努力を続け、粘り強く続けた人が成功しやすくなります。

これを補助するのが、成功法則や成功哲学ですね。

願望実現の方法は特殊な能力を持った人や成功する素因のある人向け

イメージ通りに願いが叶うというのはまず普通の人にはできません。絶対に無理とはいえませんが、ほとんど困難です。

といいますのは、願望実現の方法は、心を深い所までリラックスさせて、初めてできるメンタルテクニックだからです。

たとえば、アストラル界やメンタル界に自在に行くことができ、エレメンタルを作り、そのエレメンタルを活用するといった一種の白魔術、あるいは密教的な方法が、願望成就の方法だからです。

こうした霊術のようなものが使えて初めて活用できるメンタルテクニックだったりします。

ですので普通の人がやっても、成功するとか、ビジョン通りになるということはほとんどありません。

これで成功したり願望がかなうのは、先天的に成功する素因のある方です。あるいは、相当な努力を続けて、不撓不屈の精神で諦めずに続ける方です。

はてまた反社会的な方法とか、強引なやり方を交えて、無理矢理成功を収めようとする場合に限られてきます。

成功哲学はプラス思考や道徳実践の補助

ですが成功法則や成功哲学の教えは、役に立ちます。

成功法則や成功哲学を実践しても成功しなくても、バランスよく使えば、プラス思考や道徳的な教えとなり、実はこうした使い方が有益になります。

要するに、クィンビーやスマイルイズが提唱した教えですね。クリスチャンサイエンスやマーフィー以降の成功哲学は拡大解釈のし過ぎで、非現実的にもなっています。

成功哲学・成功法則は、成功するために使用するのではありません。心を強くしたり、成長させたり、またはメンタル管理に使います。メンタルを扱う際、有益なテクニックになります。

また道徳的な人間にし、良い人間形成に役立ちます。クィンビーやスマイルイズが提唱した方法になっていくわけですね。

成功法則や成功哲学は、願望実現ではなく、心を成長させる方法として本来の有用性を発揮します。

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