プラス思考・ポジティブシンキングのデメリット・危険性~自己愛・煩悩が肥大化し人格障害になる

成功法則・成功哲学の問題を連載しています。

願望成就のテクニックと関係のあるプラス思考・ポジティブシンキング

プラス思考やポジティブシンキングを一生懸命にやるのは
「危ない」「恐ろしい」といったことは、あまり知られていないと思います。

といいますか、むしろ、「プラス思考」信仰みたいなものが幅を効かせています。
「プラス思考」「ポジティブシンキング」は素晴らしい・正しいという観念です。

ちなみに、「プラス思考」も「ポジティブシンキング」も、どちらも同じ意味ですね。
で、「プラス思考(ポジティブシンキング)」の延長に
「引き寄せの法則」とかもあり、これまた「正しい」として信仰されています。
 

この「プラス思考」なり「ポジティブシンキング」が、何故、人気があるかといえば、
「願望成就」の効果があると言われているからですね。
「あなたは思っている通りになれる」といった願望成就です。
「潜在意識」の活用ですね。

で、この手の「潜在意識」を使った願望成就のテクニックは、
「プラス思考(ポジティブシンキング)」と関係があって、昔からあります。

元来プラス思考(ポジティブシンキング)は健全な心と体を実現する方法だった

しかし、こちらでも書いた通りで、潜在意識で願望を実現できる人は少数派です。
通常は、そんな願望成就などできません。

そもそもプラス思考(ポジティブシンキング)そのものは、
元々、願望成就の使い方をしていませんでした。

元々は、ホメオスタシス機能を正常化するために、
健全なメンタリティを取り戻そうとするアメリカで起きた「ニューソート」にルーツがあります。
また、イギリスにおける道徳的なあり方を提唱する「セルフヘルプ」もルーツになっています。

つまり、プラス思考(ポジティブシンキング)とは、
「ニューソート」と「セルフヘルプ」にルーツのある思想で、
健全な体とメンタリティを実現しようとする思想だったわけですね。

ところが、20世紀半ばくらいから、「願望成就」ということが言われ出して、
願望という名の欲望を煽ることが横行し、
歪んだ使われ方をされるようになってきています。

道徳心・善性を伸ばすメンタルテクニックがプラス思考(ポジティブシンキング)

元来、プラス思考(ポジティブシンキング)とは、善意と自覚に裏付けられた
バランス感覚のある使い方が前提にあったりします。

また、これが健全な有り様で、こうした使い方が本来の用い方だったりします。

もっといいますと、道徳心といいますか、人間の善性を高めるために使用する
メンタルテクニックが、プラス思考(ポジティブシンキング)
だったりします。

プラス思考は、善意を前提にしています。
個人的な願望やエゴを実現するというのは、邪道な使い方だったりします。

また物事への洞察を深め、自分自身への自覚を確かにし、
細やかな感受性を培っていくことも前提
となっています。

プラス思考をしまくって、ハイな状態になり、
自分自身を見失ったり、感受性を鈍らせるのも、邪な使い方だったりします。

「歪んだプラス思考」は危険~エゴの増大・人間性の劣化が起きる

善意と自覚とバランス感覚を前提にし、
人格を高めるのがプラス思考本来のあり方です。

この前提なり自覚がありませんと、多くは、問題を引き起こします。

適切な分別や自覚を失い、エゴが強まることが出てきます。
また、落ち着きが無くなったり、騒がしくなるとかして、
礼節も失い、破廉恥なことを繰り返すようになって、
次第に人格が劣った下劣な人間へと堕落していくようになります。

しかし本人は、ハイテンションになっていますので、
等身大の自分が分からなくなっています。
なので、高貴で最高の人間になったと錯覚してしまいます。
本当は品性が低落しているわけです。
一種のドラッグ中毒と同じだったりします。
 

歪んだプラス思考は、物事をすべて自分に都合よくプラスに受け止め、
事実を脳内で歪めて書き換えるようになります。

反省すべき体験も材料も反省としてではなく、自分に都合良く解釈してしまいます。

そのため、善悪の判断が乏しくなり、適切な分別がつかなくなっていくようになります。
正常かつ客観的な判断能力を失い、反省心や、良い意味での羞恥心も失います。
自分をやたらと押し通すようになったり、
聞いてもいないのに一方的に延々と自慢話しをするとか、
自己顕示性が強くなり、自己過信や自己評価が異常に高い人間となっていきます。

また繊細な感受性を失い、「厚顔なこと」を「積極的である」と勘違いし始めます。
調子に乗りやすく、興奮して大騒ぎすることを「明るい」と、これまた勘違いするなど、
厄介で手に負えない人にもなっていきます。

「物事に感謝することは大切」といった人生訓であっても、
こうした歪んだプラス思考をしていると、変な解釈をするようになり、
大興奮してしまったり、感情表現も異常なくらいにオーバーになります。
騒がしく、落ち着きがなく、うるさくなります。
 

残念なことに、こうした興奮した状態や、馬鹿騒ぎさを
「明るい」「積極的」「ポジティブ」「プラスの状態」と思い込みます。

しかし、これは明るさでもなければ、積極的でも、ポジティブでもありません。
まして「プラスの状態」でもありません。
躁鬱の「躁」であり、ADHDで的であり、単なる「病気」です。

で、いったん、こうした病的状態になりますと、もう手に負えなくなります。
病的な脳内お花畑状態な「躁病」状態だからです。
行き着くところまで行きませんと、気づかないでしょう。

誤ったプラス思考は煩悩が強くなる~パーソナリティ障害の懸念

このような「誤ったプラス思考やポジティブシンキング」は、
一言でいえば、「煩悩がものすごく強い状態」といえます。

四六時中、興奮した状態になり、ギラギラとした感じも出てきて、
感情の振幅も激しくなっていきます。

一方で「幸せ!」とか「ハッピー!」と絶叫しながら、
もう一方では、些細なことで怒ったり、キレまくったりして、情緒不安定になります。
「煩悩」が強くなっているからこそ、感情の振幅も大きくなるわけですね。

心が落ち着き、穏やかさから生じる、適切な明るさやポジティブさとは真逆です。
異様な激情性・興奮性のあるメンタリティです。
一種の精神障害です。
 

人間は、ただでさせ煩悩の塊なところがあります。
ですが、「誤ったプラス思考やポジティブシンキング」をしていますと、
輪をかけて煩悩は強くなっていきます。
末恐ろしいことになることは想像に難くないでしょう。

事実、こうしたメンタリティが強化されると、
サイコパスなどのパーソナリティ障害へと進んでいくことがあります。
人格障害となるリスクが高まります。


 

「誤ったプラス思考」を実践していますと、「歪んだ現象(結果)」を
引き起こすようになっていきます。

今流行っている「プラス思考」の多くは、煩悩やエゴを手放すことを
きちんと取り入れていないため、自己顕示が強くなります。
お調子者になり、手に負えないハイな人間や、自己評価の高すぎる人間となって、
最終地点は、サイコパスなどの人格障害です。
「自己愛」が強くなり過ぎた人間を量産するようになります。

プラス思考が礼賛される向きもありますが、
実は恐ろしい「デメリット」があったりします。

こうした危険な事実は、ほとんど知られていないことでしょう。
だから無責任にも、ビジネスで使われ、セミナーなんて開催するわけです。

現代のプラス思考は欲望や煩悩を強化する恐れがある

ちなみに、プラス思考をビジネスに積極的に導入したのが、ナポレオンヒル。
ここはアメリカの支配者・鉄鋼王カーネギーの財団です。
カーネギーの財団はアメリカを代表する支配者層の一派です。
分かります?
ビジネス系のプラス思考の正体がどういうものか。

人間の欲望や煩悩を強化するように作られているんです。
元々、プラス思考(ポジティブシンキング)は、
願望成就のテクニックではなかったわけですね。
それが20世紀半ばくらいから、ビジネスと結びいて変容しています。

建前は、「理想」「願望」などといったオブラートに包んでいますが、
その正体は、単なる「貪欲」です。
「エゴ」です。

現代の「プラス思考やポジティブシンキング」をやり過ぎると、必ずエゴが強くなります。
そういう風に出来ています。

ちなみに人間は、貪欲やエゴが強くなると、支配もされやすくなります。
洗脳を仕掛けられやすくなります。
ビジネス系の成功法則なり、プラス思考(ポジティブシンキング)を
熱心にやればやるほど、奴隷化されやすくなるってことなんです。

善意・自覚のあるプラス思考・ポジティブシンキングを

「プラス思考」「ポジティブシンキング」「ポジティブマインド」は
素晴らしいメンタルテクニックです。

しかし、バランスのある使い方をしないかったり、
善意への意識や、等身大の自分を知る自覚などが欠けていますと、
過剰なプラス思考になり、エゴや煩悩だらけのポジティブシンキングになり、
周囲に迷惑を及ぼすようになります。

その行く末は、人格障害や、躁鬱病といった精神障害です。
もし、そうならなかったとしても、無意識のうちにエゴマインドが増大しますので、
欲深くなったり、自我が肥大化するなど、
精神的にリスキーなことも出てくるようになります。
プラス思考のデメリットに、もっと気付く必要があります。

天然自然なポジティブが望ましい~落ち着きのあるたおやかな陽気

ちなみに、プラス思考が陥りがちな欠点を是正するためには、
テーラワーダ仏教などで言われる「気づき(サティ)」のやり方が参考になります。
一般的には「マインドフルネス」といわれています。

マインドフルネス(原始仏教のアプローチ)は、エゴマインドを手放すアプローチです。
エゴマインドを手放すというのは、一つのレトリックですが、
「気づき」が深まるにつれて、等身大の自分への自覚が生じてもきます。

精妙な心の使い方を要しますが、「気づき(サティ)」と言われる意識が
広がり深まるにつれて、自ずと生じてくる喜びや楽しさも出てくるようになります。
これこそ、健全な「プラス思考(ポジティブシンキング)」の源になります。

意図的に心を興奮させたり、自己催眠にしてポジティブな状態に誘導するのではなく、
落ち着いておだやかになることから生じる「気づき」によって、自ずと生じてくる自然な喜び。
これこそが、本来の「ポジティブ」な状態でしょう。

ポジティブとは、激しさや、馬鹿騒ぎした状態ではなく、
もっと静かで落ち着きのある、たおやかな陽気だったりします。
赤ちゃんのような天然自然な喜びや明るさです。

こうした本来の「ポジティブ」「プラス」こそが大事であり、
健全でバランス感覚のある人格をも形成していくようになります。

これは、「プラス思考」でも「マイナス思考」でもない、
第三の道でもあったりします。
天然自然なポジティブさ。
それがマインドフルネスなどの瞑想から生じてまいります。