自民党幹部議員に見る高齢者の甘えの問題

自民党幹部議員に見る高齢者の甘えの問題

京都大学の教授である藤井聡さんが、「60代70代の自民党幹部議員は『甘えている』」と手厳しく指摘しています。⇒コロナ経済対策が不十分な理由は政治家の甘えだった~藤井聡氏かく語りき

ショッキングな指摘でしたが、ハっと目が見開かれる思いがしたものです。で、「そうか」と納得。今まで腑に落ちなかったことが、腑に落ちましたね。

「高齢者の自民党幹部議員の甘え」
これはいわば世代的なものもあるようですが、「高齢者は甘えている」という言い方もできそうです。

すべての高齢者が甘えているわけではなく、高齢の政治家、しかも現在、政権を担っている政治家の多くは、「甘えの構造」があるようです。

で、その「甘えの構造」がシャドウになっていて、デフレで貧困に苦しんでいる国民に投影して、「国民を甘えさせちゃいかんのだ」という、偏った見解や思想を抱いているといいます。

藤井聡さんは、このことを手厳しく指摘しています。また同じ自民党の議員である安藤裕さんは、現実的で真っ当な経済対策を打ち出しています。⇒コロナ経済対策に対して自民党安藤裕衆議院議員らが批判

60代70代の自民党幹部議員は甘えている

藤井聡さんは、そもそも彼らは高額所得を得て、甘えた生活をして、ぬくぬくとしていると言っています。

で、こうした人達は、その自らの「甘え」を無意識のうちに自覚しています。で、その無意識は罪悪感となって「シャドウ」します。

シャドウとは「抑圧」のことをいいます。自分が認めたくないこと。自分の恥部。恥ずかしい本音。これがシャドウです。

彼らこそ「甘えている」ので、その彼らのシャドウ(抑圧)を国民に投影してしまうわけです。「国民を甘えさせちゃいかん」と言出す。

本当は、一番甘えているのは自民党の幹部。彼らが一番甘えている。

甘えの原因は貧困とは無縁の高度成長期とバブルを過ごしているから

しかし何故、彼らがこうも「甘え」ているのか。何故、歪んだ甘えの構造に浸ってしまたのでしょうか。

それは彼らが歩んだ「時代」が関係しているといいます。

自民党幹部の多くは60代70代であり、1960年からの高度成長期と、1980年代のバブル経済を体験しています。右肩上がりの順調な時代を子どもから大人(30~40代)を過ごしています。

こういう恵まれた時代では、貧困・貧乏というのは、その人の努力不足が原因なわけですね。

しかし1998年から続く長いデフレ期においては、国民の60%が潜在的な貧困者層となっています。もう努力とか、そういう問題ではありません。時代が貧困を生み出している。

しかし自民党幹部の多くは恵まれた時代を生きた。貧困とは無縁の時代を生きた。で、彼らの時代では、貧困になるのは明らかに本人の責任だった。

で、当時の感覚から、現在の時代をも見てしまう。現在、貧困に陥っているのは「甘えているからだ」と勘違いする。

「甘えているから貧困に陥る」と考える。だから、デフレにも関わらず、国民を虐げるような政策を行う。で、国民を鍛えようとしている。

彼らの考えが、勘違いも甚だしいことは自明の理ですが、心理学で説明することができます。彼らは自らの「甘え」を国民に投影している。で、虐げている。

為政者の「甘え」がシャドウとなって国民に投影

実は彼らが「甘えて」いるからこそ、国民に対して「甘えさせるな」と言い出しているわけです。

彼らの「シャドウ」を国民に転じている。投影している。

藤井聡さんの言う通りで、「甘えている」のは自民党の幹部議員です。で、彼らは自らの内にある「甘え」の意識を、国民に投影して責めている。つまり、彼ら自身を責めている。

いつか彼らは失脚するでしょう。なぜならそれが心理の道理だからです。自らのシャドウで滅びます。

新しい理念を持った政治家の台頭が必要

自民党幹部の偏ったマインドを是正しない限り、まともな経済対策は期待できないでしょう。

で、彼らがマインドを改めることは難しいかもしれません。年齢的にいっても難しい。そもそも甘えに浸った人は、発奮して自らを変えることは困難です。

だからこそ、新しい政治理念を持った人たちの登場が待たれるわけですね。私は政治は好きではありませんが、今は安藤裕さんらと議員連盟である「日本の未来を考える勉強会」に期待したいとも思っています。あるいはれいわ新撰組の山本太郎さんですね。

しかしどういう人であろうと、今までの政治の仕組みに与さず、MMT(現代貨幣理論)に基づく財政政策を掲げた経世済民を実現する政治が登場することを期待します。

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